観光振興と地域活性化を目的にJR北海道(本社・札幌市中央区)と東急(同・東京都渋谷区)が、今夏から運行を開始した「ザ・ロイヤルエクスプレス~HOKKAIDO CRUISE TRAIN」。8月24日に札幌駅を出発した第1便が、31日午後、3泊4日の日程を終えて札幌に戻ってきた。(写真は、札幌に戻ってきた「ザ・ロイヤルエクスプレス」の第1便。厚別駅付近で。後ろの高い塔は北海道百年記念塔)
この観光列車は、JR北海道と東急が、北海道胆振東部地震の影響を受けた北海道を応援するため、JR東日本、JR貨物との4社連携で19年2月に立ち上げたプロジェクトによって実現した。2020年は5回の運行を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止の体制を万全とするため、運行回数を3回に減らし8月28日が第1便の出発となった。
列車の動力となるディーゼル機関車はJR北海道所有のDE15の重連で、オレンジ色。列車内に電力を供給する電源車(JR東日本から東急に譲渡)はホワイト色、5両の「ザ・ロイヤルエクスプレス」は東急が伊豆エリアで運行している伊豆急2100系でロイヤルブルーとなっており、それぞれのカラーリングが北海道の自然と溶け込むように工夫されている。この編成の装飾も「ザ・ロイヤルエクスプレス」を手掛けた水戸岡鋭治氏によるもの。
8月28日午前11時過ぎに約150人の乗客を乗せた第1便が札幌駅を出発。途中でバスも利用して十勝川温泉、知床ウトロ、富良野で宿泊した後、旭川経由で31日午後、札幌に戻ってきた。料金は1人68万円(2人1室)。
第2便は、9月4日(金)~7日(月)、第3便は9月15日(火)~18日(金)でチケットは完売。21年も運行する予定で、回数は20年に中止した2回分を上乗せして7回の運行となる。