家電量販店のケーズデンキが札幌市西区発寒に「発寒店」を11月末に新設する。新設される立地から200m足らず場所にはヤマダ電機の「テックランド札幌発寒店」が営業しており、今年の年末以降、ケーズとヤマダの家電戦争局地戦が展開されそう。家電量販店は薄型テレビに代表されるデジタル特需が消失し売上高の前年割れが続いている。道内の地方都市ではケーズデンキの店舗に近接してヤマダ電機が小型店攻勢を掛けている。ケーズデンキは最大市場の札幌でヤマダ電機のシェア取り崩しを狙う。(写真は、ケーズデンキ発寒店の立地場所=左。近接してヤマダ電機のテックランド札幌発寒店がある)
「ケーズデンキ発寒店」が新設される場所は、札幌市西区発寒13条14丁目で、南北を貫く追分通の側道に面している。
ヤマカ山加運輸(小路口正社長、資本金3000万円)の本社倉庫に隣接した一部が従業員用駐車場として利用されている土地に、ヤマカ山加運輸が建物を建設する。丸彦渡辺建設(札幌市豊平区)が6月から着工し、11月22日にオープン予定。
敷地面積は、1万786㎡で地上2階建て、延床面積1万4297㎡、店舗面積は5636㎡。商圏は半径2㌔、3万2979世帯を想定している。駐車場台数は243台で営業時間は午前9時から午後9時45分。
ケーズデンキのフランチャイズでデンコードー(宮城県名取市)が店舗を運営する。
ケーズデンキは、これまで道内では地方都市への展開を重点的に進めてきたため札幌市内では2店舗(麻生店、東苗穂店)にとどまっていた。一方、ヤマダ電機は札幌を中心に出店、現在は店舗面積1500㎡クラスの大規模小売店舗立地法の届出が必要ない小型店で地方展開を急加速している。
これまでケーズデンキが出店していた名寄市や紋別市、新ひだか町静内などでは、ケーズデンキに近接して小型店を建設、地方の家電需要の取り込みを積極化している。
ケーズデンキは、こうしたヤマダ電機の地方攻勢に対抗、本丸の札幌市内で新店舗をオープンさせヤマダのシェア取り崩しを狙う。
ケーズデンキ発寒店の周辺では、ホーマックの大型店やLIXILビバのスーパービバホーム手稲富丘店が11月に相次いでオープン、大規模小売店舗の集積が一気に進むことになる。