当別町国道275号線沿いに「森林バイオマス熱電併給施設」建設中

経済総合

 石狩郡当別町樺戸の国道275号線沿いで、バイオマス熱電併給施設の建設が始まっている。クルマの往来が多い国道のすぐ脇で工事は進められており、運転者にも目に付きやすい場所。ここでSDGs(持続可能な開発目標)に繋がる施設建設が行われていることを知っている人は少ない。(写真は、「当別森林バイオマス熱電併給施設」の建設現場)

 この施設建設は、北海道バイオマスエネルギー(本社・上川郡下川町)が行っている。同社は三井物産(同・東京都千代田区)が2017年4月に設立したもので、同年12月に北海道電力(同・札幌市中央区)も出資、現在は三井物産80%、北電が20%の株式を持つ資本金4億9900万円の企業。

 北海道内で調達した未利用間伐材(森林の成長過程で密集化する立木を間引くことで発生する木材)を燃料にして電気を作るとともに、発生した熱を地域に供給する小型分散型バイオマス熱電併給事業を行うために設立され、既に下川町西町に熱電併給施設を建設、稼働している。

 当別町の施設は2ヵ所目で、工事は今年5月中旬から始まった。設計は、コンストラクションインベストメントマネジャーズ(本社・大阪市中央区)、施工は日本建設(同・東京都文京区)札幌支店(札幌市中央区)が行っており、今年11月末に竣工予定。発電方式はガスエンジンで発電出力は997kW。発熱量は6GJ(ギガジュール/h)。

 間伐材を利用して発電した電気は、再生可能エネルギー固定価格買取制度を利用して北海道電力ネットワーク(本社・札幌市中央区)が買い取りを行い、熱は安価に供給をすることによって当別町の企業誘致など地域活性化に繋げていく。運転開始は21年6月頃を予定している。

 建設が進んでいる場所は、月形町方向に向かう国道沿いで側道に入る逆Y字型の三角形状の土地。ありふれたごく普通のロケーションの中、SDGsのモデル施設が建設されている。

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