コロナ下でも粛々と進むルスツリゾート「高級コンドミニアム」建設

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 コロナ下でも北海道虻田郡留寿都村の「ルスツリゾート」では高級コンドミニアムの建設が進んでいる。2020年4月は新千歳空港の国際線旅客がゼロになるなどインバウンドの蒸発は深刻。高級コンドミニアムの完成は1年後だが、厳しい船出が予想される。(写真は、ルスツリゾートで建設が進んでいる『ザ・ヴェール・ルスツ』)

 この高級コンドミニアムは、ルスツリゾートを運営する加森観光(本社・札幌市中央区)が手掛けている『ザ・ヴェール・ルスツ』。施設は鉄筋コンクリート造の地下1階、地上10階建てで海外富裕層向けの家具付き全148戸。販売価額は5600万円から4億6000万円で、着工した2018年6月の時点で既に約3割が売約済みになっていたという。

 建物の設計、監理はピーターハン アソシエイツ リミテッド一級建築士事務所(東京都渋谷区)、施工は中山組(本社・札幌市東区)。コンセプトから建物完成までのプロジェクトマネージャーと完成後の物件管理、運営を行うのはニセコ アルパイン デベロップメンツ(虻田郡倶知安町)。同社は、ラグジュアリーコンドミニアム「ザ・ヴェール・ニセコ」のプロジェクトマネージャーと管理運営を担当、「ワールドスキーアワード」のブティックホテル部門で2014年、15年、16年と3年連続で世界最優秀賞を受賞している。

『ザ・ヴェール・ルスツ』に併設する大温浴施設『ルスツ温泉・・ことぶきの湯』は、25億円を投じて昨年7月に完成した。加森観光のこれら2施設への総投資額は130億円に上る。
 ルスツリゾートは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため5月7日から6月30日まで一部ゴルフ場を除いて臨時休業中。ほとんど観光客がいなくなった静寂のリゾートで、高級コンドミニアムの建設だけが粛々と進む。激震のコロナが襲うリゾートの現実が、そこに広がっていた。

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