セブンーイレブン1千店、ヨーカドー33店、そごう・西武5店の激烈閉店、セブン&アイHDが事業構造改革

流通

 セブン&アイ・ホールディングス(本社・東京都千代田区)は、「セブンーイレブン・ジャパン」、「イトーヨーカ堂」、「そごう・西武」の事業構造改革を実施する。(写真は、セブン&アイ・ホールディングス本社)

 セブンーイレブン・ジャパンは、今年4月25日に発表した行動計画に沿ってオーナーヘルプ制度の充実、省力化投資の継続実施、加盟店アンケートの実施といったコミュニケーションの強化など加盟店の持続的成長に向けた施策を実施している。
 これに加えて、加盟店が経営に専念できる環境づくりの一環としてインセンティブ・チャージの見直しなどを実施する。

 2020年3月より適用するインセンティブ・チャージの見直しでは24時間営業店で月の売上総利益額が550万円超の場合、①24時間営業実施に対しての所定チャージ率を2%引き下げ②セブンーイレブン・チャージ1%特別減額③月額3万5000円減額。売上総利益額が550万円以下の場合は月額20万円減額とする。

 非24時間営業店は、売上総利益額が月550万円超の場合、セブンーイレブン・チャージ1%特別減額②月額1万5000円減額。売上総利益額が月550万円以下の場合、月額7万円を減額する。

 このインセンティブ・チャージ見直しで加盟店1店当たりの利益は年間で平均約50万円改善する見込み。この結果、本部利益は約100億円の影響が出るが、①不採算店約1000店を19年下期以降、閉鎖・移転②本部人員の適正化③売り場政策として新レイアウトを19年度7000店導入ーーを行い、利益水準を維持・向上させる。

 イトーヨーカ堂は、16年10月から「100日」プランに基づき閉店や改装など店舗構造改革を実施してきた。一定の成果が確認できたため今後さらに選択と集中を進め、商業施設の価値向上を目指す。

 具体的には①33店舗をグループ内外企業との連携や閉店対象とする②衣料、住居関連商品を取り扱うライフスタイル事業のMD(マーチャンダイジング=販売政策)の改廃、売り場の縮小③食品館事業の分社化を視野にグループ連携で収益性改善④22年度末の従業員数を18年度末に対して約1700人減員ーーなど。

 そごう・西武は、「西武岡崎店」(岡崎市)、「西武大津店」(大津市)、「そごう西神店」(神戸市西区)、「そごう徳島店」(徳島市)を20年8月に、「そごう川口店」(川口市)を21年2月に閉店、「西武秋田店」(秋田市)、「西武福井店」(福井市)は21年2月に売り場面積を縮小する。

 また、22年度末の従業員数を18年度末に対して約1300人減員。基幹店については不動産の価値を最大限発揮するためにプロパティマネジメントを導入、コスメやラグジュアリー、食品など成長領域をさらに強化する。郊外店についてもプロパティマネジメントを強化する。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER