土屋ホールディングス(本社・札幌市北区)など土屋グループは12日、札幌市中央区の札幌パークホテルで「創業50周年記念祝賀会」を開催、取引先や協力業者など約1000人が参加した。この日は、土屋公三創業者会長(77)が1969年に土屋商事をスタートした日にあたる。1人創業から現在はグループで760人を超える東京証券取引所二部上場企業に成長、北海道経済を牽引する役割を担っている。祝賀会では社旗の引き渡し式も行うなど、あらためて創業者会長から土屋昌三社長(47)ら現経営陣への経営承継を内外に示す場にもなった。(写真は、挨拶する土屋ホールディングス土屋公三創業者会長)
(写真は、社旗引き渡し式)
(写真は、挨拶する土屋ホールディングス土屋昌三社長)
冒頭に土屋グループの50年を振り返る映像が上映された後、土屋創業者会長が登壇。「労働組合運動で挫折を味わい、脱サラして様々なアイデア商品、特許品を販売したが、全部失敗。親からは勘当同然の扱いを受けた。喫茶店に入るお金もなくて、行く場所もなかったので北海道神宮に100日近く毎日“出社”していた。それほど心配はしていなかったが、自分の人生をどう歩むべきか考えていたある朝、神の声が聞こえたと思った。『お前は土屋公三という名を受けてこの世に生を受けた。土地と家屋の関わる三つの公、つまりお客さまと社会と会社のために住宅の仕事をするために生を受けている』と本当にそう聞こえた」と住宅事業に進んだきっかけを紹介。
その声を頼りに50年前に1人で始めたのが現在の土屋グループに繋がる土屋商事の起業だった。「今があるのは、本日集まっていただいた皆様のおかげ。住宅は人口減少や空き家問題など厳しい状況が今後も続くため、本当の技術集団でないと事業は継続できない。プロの集団にならなければならないと技術者の育成に力を入れてきた」と述べ、現在は社内の一級建築士49人、二級建築士253人、一級建築施工管理士62人、二級建築施工管理士24人、一級技能士47人、二級技能士50人、宅地建物取引主任者183人、ファイナンシャルプランナー171人、福祉環境コーディネーター63人など建築不動産関連の資格者が延べ1313人のプロ集団になっていることを紹介した。
今後について、「土屋グループは5人の代表取締役がいる。今後は彼ら経営陣が社会的な責任を果たしていってほしい」と挨拶した。その後、社旗引き渡し式が行われ、土屋創業者会長から土屋社長、大吉智浩専務に社旗が引き渡された。
土屋社長は、「土屋創業者会長から社旗を預かった。あらためて身の引き締まる思い。土屋グループの使命である『豊かさの人生を創造する家づくり』に努力する」と誓っていた。
(写真は、土屋グループ関係者と来賓らで行った鏡開き)