札幌市内を中心に分譲マンション、戸建て住宅、サービス付き高齢者向け住宅を展開している日本グランデ(本社・札幌市中央区)は、6月19日に札幌証券取引所アンビシャス市場に新規上場する。札証に分譲マンションを中心とする企業が上場するのは初めて。(写真は、日本グランデが札幌市豊平区で建設中の分譲マンション)
日本グランデは、2003年4月設立で分譲マンションの用地仕入れ、企画立案、設計、監理、販売、マンション管理の各業務をグループで一貫して担う体制をとっている。マンションブランド名は、「グランファーレ」で34棟、1637戸の販売実績がある。
天然の炭を利用した「炭パワークリーンシステム」で室内空気環境を整えるシステムの採用や水回り以外の間取り変更が可能な自由設計、ドアや床、扉の色が選べるカラーオーダーシステムなどが特長。
また、寒冷地の札幌に対応してベランダに設置する雨水用ドレン管の水跳ね防止カバーを開発したほか、厳冬期でも凍結しないベランダの散水栓を光合金製作所(小樽市)と共同開発するなど居住者目線のマンション開発を行っている。
戸建て住宅はRC(鉄筋コンクリート)3階建てを供給、54棟の実績がある。サ高住は、現在4棟を賃貸、6月に西区琴似で1棟が運営開始、168戸になる。
2019年3月期の売上高は、50億2400万円、営業利益は3億3900万円、純利益は2億300万円だった。20年3月期は売上高54億2500万円(19年比8%増)、営業利益3億6400万円(同7・4%増)、純利益2億1800万円(同7%増)を予想する。
平野雅博代表取締役は、1958年1月生まれ、東京都目黒区出身。高千穂商科大学卒業後にダイア建設入社。1996年6月同社取締役東関東支店長、97年4月取締役北海道支店長、その後に同社を退社し、03年4月に日本グランデを成立した。
札証アンビシャス市場への上場は17年のエコモット、フュージョン、18年のFUJIジャパンに続き3年連続。幹事証券は藍澤証券(本社・東京都中央区)。同証券は吸収合併した日本アジア証券時代を含めてアンビシャス市場で幹事を務めるのは3社目。
なお、福岡証券取引所の本則市場では6月4日に分譲マンションの大英産業(本社・北九州市八幡西区)が新規上場することになっており、札幌と福岡でほぼ同時期に同業種の企業が株式を公開することになる。