アークス(本社・札幌市中央区)は16日、宮城県仙南地方を中心に食品スーパーを9店舗展開している伊藤チェーン(同・宮城県柴田郡柴田町)を株式交換により子会社化すると発表した。株式交換による経営統合は2014年9月のベルプラス(同・盛岡市)以来となる。経営統合は19年9月1日を予定している。(写真は、アークス本社)
伊藤チェーンは、1958年8月創業(74年4月設立)で、子会社にマルコ、柴田ショッピングセンターがあり、単純合算による売上高は133億1900万円、営業利益1億7900万円、純利益1億1000万円(18年3月期)。従業員数は171人。資本金は5000万円で株式は伊藤吉一社長をはじめ親族が100%保有。1株あたり純資産は4882円35銭。
地方の人口減少や業態の垣根を超えた競争の激化により今後の成長を目指すにはアークスと手を組むのが得策と判断、株式交換による経営統合を決めた。アークスは、年間売上高5122億4600万円(19年2月期)で、伊藤チェーンはアークスの商品調達力、店舗運営力、情報システムなどインフラを活用して地域の消費者の満足度を高め持続的経営を進める。
株式交換比率は、第三者評価機関による算定を踏まえ両社で協議、19年7月5日の株式交換契約締結日までに決める。アークスは、伊藤チェーンの子会社化に伴い、横山清社長が伊藤チェーンの代表権のある会長に、佐川広幸常勤監査役が監査役にそれぞれ就任することも決めた。
アークスの子会社8社は、商品の共同仕入れ組織CGCグループに加盟しており、伊藤チェーンもCGCグループの一員。今後もCGCグループで地方展開している食品スーパーを中心にアークスと手を結ぶ流れが強まりそうだ。
※2019年5月17日記事一部訂正しました。