令和元年に誕生する北海道の複合商業施設あれこれ

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 新天皇陛下が即位し令和が始まった。新しい時代の幕開けだが、令和元年の記念すべき今年、北海道で誕生する複合商業施設にはどんなものがあるだろう。人々が集いライフスタイルや文化の発信基地となる複合商業施設は、令和の時代にどんな花を咲かせるだろうか。(写真は、4月中旬に一部オープンした「BRANCH札幌月寒」)

 札幌市豊平区月寒東3条11丁目の旧北海道立産業共進会場跡地(約1万3385坪=4万4173㎡)に誕生するのは、複合商業施設「BRANCH(ブランチ)札幌月寒」。大和リース(本社・大阪市中央区)が手掛けているもので、スーパーマーケットやドラッグストアなどの生活利便施設、子育て支援・チャレンジ支援施設、フィットネスクラブやクリニックモールなど健康増進施設、公園施設の4つに分かれる複合商業施設。
 このうち、北海道最大級の体操専用体育館にアドレ(本社・札幌市白石区)が展開する体操教室、児童発達支援・放課後等デイサービス、認可保育園、企業主導型保育園が入り、4月15日に先行オープンした。6月にはグランドオープンの予定だが、一部テナントが未定で全面開業は8月ころになりそう。

「BRANCH」は、大和リースの複合商業施設ブランドで大きく広がる木の枝をイメージ、地域のコミュニティを育む拠点として体験型施設や交流スペースを設けた新しい形態の複合商業施設。「神戸学園都市」(神戸市垂水区)、「茅ケ崎」(茅ヶ崎市)、「仙台」(仙台市)、「福岡下原」(福岡市東区)、「松井山手」(京田辺市)で展開している。「札幌月寒」は、全国6ヵ所目の「BRANCH」になり、令和の時代に北海道で新たな商業施設モデルを提案することになる。

(写真は、「アクロスプラザ南22条」の建設地)
 札幌市中央区南22条西7丁目のNTTセミナーセンタ跡地を利用して建設が始まったのが、複合商業施設「アクロスプラザ南22条」。敷地面積約6033坪(1万9909㎡)を利用、A棟からL棟まで大小12棟で構成される。エムジーリース(本社・東京都千代田区)がNTT東日本(同・同都新宿区)から土地を賃借して建物を建設、食品スーパーの「北海市場」、ドラッグストアの「サツドラ」、赤ちゃん・子ども服の「西松屋」、100円ショップ「ダイソー」などのほか携帯ショップやお好み焼き「風月」、焼肉店などが出店する。

 オープン予定日は、11月1日。運営は、大和情報サービス(同・東京都千代田区)が行う。札幌市電の循環路線に囲まれたゾーンは、土地が確保できないため複合商業施設はなかった。「アクロスプラザ南22条条」は、路線からわずかに離れているが市電ゾーンに最も近接したショッピングセンターになる。都心部の賑わいを令和の時代にどう発信していくだろう。

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