カナモト、キャリアバンクが札証で個人投資家向け説明会

経済総合

 札幌証券取引所は2日、札証に上場しているカナモト(本社・札幌市中央区)とキャリアバンク(同・同)の個人投資家向け会社説明会を開催した。会場の札証2階会議室には約80人が集まり、両社の業績見通しなどを聞いた。
(写真は、札証で個人投資家に説明するカナモトの金本哲男社長=上とキャリアバンクの佐藤良雄社長)

 カナモトの説明は、金本哲男社長が行った。建設機械レンタル業界で同社は広域大手4社の1社だが、金本社長は「広域大手4社でシェアは34%。今後も広域大手によるエリア拡大と準大手、地場業者の提携やM&Aが増加していくだろう」と話した。また、ICTの活用を建設現場に導入するiコンストラクションへの積極投資を進めていることやASEAN7ヵ国に合弁会社を設立している海外事業について、早期に年間100億円の売上高を目指すとした。

 昨年5月には新システムを導入、金本社長は「建機レンタルの閑散期と繁忙期の差を詰めて利益率の改善を実施している」と述べた。

 キャリアバンクの説明は、佐藤良雄社長が行い、最初に1日に施行された改正出入国管理法に触れた。佐藤社長は、「外国人労働者の受け入れが拡大し、道内でも外食産業と宿泊業で働く外国人は多くなる。当社はこうした特定技能者の紹介とともに生活支援などトータルでサポートできる体制を整えていく」と説明した。

 今後の大きなターゲットになるのが行政の受託事業だとして、札幌市や江別市、小樽市、北海道労働局などの受託事業実績を示したうえで、今春から函館の運転免許関係窓口業務も道警から受託したことを明らかにした。「今後は、区役所の窓口業務を民間に委託するなど行政マーケットは大きくなるだろう」(佐藤社長)と話した。
 また、シニアの人材活用について、「多くのシニアは働ける間はいつまでも働きたいと考えている。当社は、シニアの労働市場を広げて働き場所を積極的に提供していく」(同)と説明した。
※2019年4月3日記事一部修正しました。

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