平和不動産が新札幌「ホテルエミシア札幌」の建物取得

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 札幌の副都心、新札幌のランドマークとなっている「ホテルエミシア札幌」の建物を平和不動産(本社・東京都中央区)が1月31日に取得した。取得額は数十億円と見られ、同社は賃貸事業の収益拡大に繋げる。(写真は、「ホテルエミシア札幌」)

「ホテルエミシア札幌」は、1996年4月に竣工。旭川市に本社を置く繊維卸商社、東栄が手掛けたホテルで当初は「新札幌パレスホテル」として開業。地下2階、地上32階建てで、客室数は512室、宴会場やレストラン、バー、カフェなどを備えたフルサービスの大型ホテル。敷地約2127坪(7002・22㎡)は借地。

 99年に運営面で米スターウッド・ホテル&リゾートと提携、「シェラトンホテル札幌」に名前を変えた。2003年に東栄が民事再生したことに伴って建物は米ファンド、ローンスター系の企業が取得して運営を継続。13年になってホスピタリティオペレーションズ(本社・東京都千代田区)が建物を取得、運営も手掛けるようになり、14年から「ホテルエミシア札幌」に切り替わった。長く「シェラトン」の愛称で親しまれてきたが、最近になってようやく「エミシア」が浸透してきた段階。

 JR新札幌駅、札幌市営地下鉄新さっぽろ駅に近く、駅ターミナルの商業施設「新さっぽろアークシティ」とも直結している。また、大和ハウス工業(本社・札幌市北区)が中心になって、旧札幌市営団地跡地の再開発も進み始めており、3年後には病院や商業施設、ホテル、マンションなどが新たに竣工する。

 平和不動産は、引き続きインバウンド需要が期待でき札幌中心部や新千歳空港にも近い好立地にあることから取得を決めた。運営は引き続きホスピタリティオペレーションズが行い、「ホテルエミシア札幌」の名称も変えない。

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