土屋ホーム創業者の土屋公三氏(現土屋ホールディングス創業者会長)が、1年間直伝で経営のエッセンスを伝授する「人間社長塾」。2010年から始まった同塾の1期から今年の9期までの合同大会が14日、札幌市北区の土屋ホールディングス8階会議室で行われた。(写真は、人間社長塾1~9期合同大会で発表する一般社団法人キッズドリームプロジェクト代表理事・有村英明氏)

 人間社長塾は、50歳までの創業3年以上の経営者を対象に、土屋氏が自ら体得した起業から株式公開、ホールディングス設立など経営観と経営手法、トップの志などについて講義するもの。10年から始まり、ワンランク上を目指す企業や士業の経営者らが毎年50人以上受講している。受講料が無料というのも特徴。
 
 1年間で全8回の講義が開催され、最後のカリキュラムは卒業生を含む合同大会。各期から選ばれた代表者が自身で経営する企業のプレゼンなどを行う。

 今年は9期生の一般社団法人キッズドリームプロジェクト代表理事・有村英明氏、池田煖房工業営業部次長・池田真士氏、FRSコーポレーション代表取締役・徳島秀彦氏のほか、8期生のジョブマーケティング北海道代表取締役・太田和雄氏、5期生のノースメディア代表取締役・安居潔人氏の5人が登壇。自己紹介を兼ねて経営する企業や社団の成長戦略を約30分間プレゼンした。

 キッズドリームプロジェクトの有村氏は、三男の勇貴くんが米国で心臓移植を待ちながらも感染症で移植リストから外れ、移植を受けられずに亡くなったことを受けてNPO日本移植支援協会を設立。その後、日本での移植医療への道を開くため国会議員の政策秘書を経て東京でクリニックを開設。そのクリニックは1年後に行き詰まったことを紹介。
 コンビニのバイトや経営コンサルなどを経験して立ち直ったものの仮想通貨に手を出し、信頼していた同級生を雇って金庫番にしたところ、有り金を全て持ち去られ無一文になったことなど、これまでの経験を赤裸々に語った。

 その後、倫理法人会の会員から保育園事業を紹介され、16年に子どもたちの夢の発信基地として「Hope Peace Land」の1号基地を余市にオープン、18年には内閣府承認の保育施設を東京都で展開するに至った経緯を紹介した。有村氏は、「どうしたら子どもたちやその家族、職員など全員が笑顔で過ごせるかを勉強するためにこの塾に入った。1年間体得した教えを園の経営に取り入れている」と話していた。



この記事は参考になりましたか?