札幌証券取引所は19日、東京証券取引所1部に上場しているユニプレス(本社・横浜市港北区)の個人投資家向け会社説明会を開催した。札幌市内の個人投資家など約80人が参加した。(写真は、個人投資家向け会社説明会で講演するユニプレスの森田幸彦取締役・専務執行役員)
ユニプレスは、自動車の車体プレス製品やトランスミッション用製品、樹脂プレス製品を生産しており、そのうち車体プレス製品が売り上げの84%を占めている。日産がメイン取引先だが、ホンダやマツダ、スズキ、スバル、ダイハツなど車体プレス製品を内製化しているトヨタ以外の自動車メーカーほぼ全社に納入している。
自動車メーカーの海外展開に合わせて海外進出、現在の海外売上比率は7割にのぼる。2017年度実績は売上高3309億円、営業利益260億円。
成長戦略として①電動化(EV化)対応②ルノー・日産・三菱連合への対応③新規拡販の推進ーーという3つのポイントを掲げる。EV化対応では、販売台数EV車世界一の「日産リーフ」のバッテリーケースを受注しているほか、車体部品軽量化の技術としてホットスタンプ工法を確立しており、今後の新車受注に合わせてユニプレス九州、中国広州の東風ユニプレス、ユニプレスメキシコで19年度に各1ライン稼働させる予定。
ルノー・日産・三菱連合への対応では、この連合が車体の共通プラットフォームの仕様を増やす計画であることから部品受注を強化する考えを示した。
説明会終了後、参加者のEV化対応の質問について、「EVの進展によって将来的には変速機能が必要になってくる。この分野で技術開発を進めて対応できるようにして勝ちを取りにいく」と森田幸彦取締役・専務執行役員は強調していた。