国分北海道(本社・札幌市中央区)の取引企業などで組織されている「国分北海道KM会」の第5回秋季例会が3日、札幌市中央区のロイトン札幌で開催された。食品メーカー100社、酒類メーカー34社、低温メーカー36社、菓子メーカー6社、物流業者5社など約230人が参加した。(写真は、挨拶する国分北海道KM会会長の生方誠司氏)
最初に国分北海道KM会会長のサッポロビール北海道本部・生方誠司上席執行役員北海道本社代表兼北海道本部長が登壇。生方氏は、「北海道胆振東部地震による観光業界の風評被害は大きく、酒類・食品会社も同様だ。北海道が元気なことを大々的にPRして危機を乗り越えていくことが私たちの使命。この会に出席している皆さまは、是非繁華街に繰り出して飲んでもらい、街の賑わいを牽引してほしい」と訴えた。
その上で、「国分北海道は、北海道命名150年事業のパートナーとして食のマーケティングカンパニーの取り組みを進めている。今後も、北海道の食文化の発展のため、国分北海道を核としてKM会会員企業の連携を深めて取り組みを進めていくことをお願いしたい」と挨拶した。
特別会員を代表して国分北海道の黒澤良一社長が挨拶。「地震による当社の被害はほとんどなかった。地震前日の台風21号によって停電になった丘珠地区にあるグループ会社は発電機を借りていたので、その後の地震による3日間の停電を乗り切ることができた」などと話した。9月の業績に触れ、酒類販売が前年同月比89%と厳しい情勢を報告した。
その後、国分北海道の事業報告に移り、大谷武史執行役員マーケティング部長が説明。物流拠点強化元年として、3月に道東地区をカバーする3温度帯物流センター「釧路総合センター」を稼働させたほか、2019年度は「帯広総合センター」を稼働させることを明らかにした。
また、今年の食品表示検定試験の初級に112人が合格して団体合格者数全国2位を獲得。一般社団法人食品表示検定協会から表彰を受けたことが報告された。同社の有資格者数は、これで食品表示検定初級166人、中級32人、管理栄養士4人、ソムリエ28人になり、全社員が食品表示検定初級以上を目指しているとした。
8月には、管理栄養士のワーキングチームを結成、メニューレシピ提案や健康情報の提供により食品スーパーなどの営業活動支援、販促を行っていくことが示された。
続いてフードサービス事業部営業課生鮮担当の長谷川広貴氏が、「生鮮ブランドビジネスの活動について」報告。海外市場は日本の青果物成長市場として注目されているが、実際は画一化した商品群からいかに脱却するかが課題。その一環として富良野・山部地区のメロンに限定したブランディングによる販売に着手したことが説明され、「7月9日から香港で販売を開始したが、当初の計画は7~9月で600ケースだったが、8月以降に400ケースの追加注文があり1000ケースの受注に繋がった」と話した。
講演会では、ロンドン五輪卓球銀メダリストでミキハウススポーツクラブアドバイザーの平野早矢香氏が、『昨日の自分より一歩前へ~卓球から学んだ挑戦する事の大切さ~』をテーマに講演、「他人と自分を比べるのではなく、昨日の自分より今日の自分が成長していることをモチベーションにしてきた」など、体験から身に付けた生き方などについて話した。