北海道を訪れる訪日外国人向けの観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE HOKKAIDO」の配信スタートを記念して12日に新千歳空港で開かれたセレモニー。この席上、来賓として挨拶した国土交通省国土交通審議官の田端浩氏がJR北海道について踏み込んだ発言を行った。(写真は、挨拶する田端浩・国土交通審議官)
国土交通審議官は3人いるが、次官に次ぐナンバー2と位置付けられている。田端氏は、1981年東大法卒、同年運輸省(現国土交通省)入省。2013年自動車局長、15年官房長、16年から国土交通審議官。
田端氏は、最初に挨拶した観光庁長官の田村明比古氏の次に登壇、「国土交通行政の中で観光振興は成長戦略の一番大きな柱。空港は玄関口なので新千歳空港でも国際線の再編でよりサービスを受けやすいように(増築工事を)進めている。新千歳空港を含めた7空港の運営権の委託、コンセッションを進めていく方針だが、これも北海道の振興、観光の振興には大きな意義がある」と前置き。
その上で、「空港からのアクセスも重要で、快速エアポートというJR北海道のサービスについてもいろいろな改善を図っていく必要があると思っており、行政も一生懸命取り組む」と発言。
さらに「今後、新千歳空港駅のいろいろな改善改修も行い、運行回数もどんどんアップして新千歳空港へのアクセスを大きく改善することを考えている。北海道は大きな観光の魅力がある。ポテンシャルも多くダイナミックな観光も味わえる。その中で新しい北海道の観光列車も外部の関心がある事業者の公募をしながらサービスを進めていこうと検討している」と述べた。
JR北海道は国が100%の株式を持つが民間会社の位置付け。今は、路線縮小問題や財政問題で国と道、沿線自治体、JR北海道は合意形成の真っ最中。その渦中で飛び出した田端審議官のJR北海道への発言は1人称で行われた。快速エアポートの増発と新千歳空港駅の改修については国が責任を持つといわんばかりの踏み込み発言。挨拶の出番はなかったものの同じく来賓として出席していたJR北海道の島田修社長は、この発言をどう聞いただろうか。