ラーメンの「幸楽苑」、北海道撤退

経済総合

 ラーメンチェーンの幸楽苑ホールディングス(HD、本社・福島県郡山市)は、事業会社である幸楽苑が展開する道内8店舗を含む52店舗を2018年3月末までに閉店することを決めた。北海道は全面撤退の見通し。IMG_9209(写真は、札幌市清田区の清田店)

 幸楽苑HDは、東京証券取引所1部上場で事業会社の幸楽苑(本社・福島県郡山市)は全国32都道府県、561店舗を展開している。2017年3月期の売上高は、378億300万円、営業利益は1億4700万円で前期比1%の減収、83・1%の営業減益だった。
 
 北海道には、2012年10月、1号店として「厚別東店」(札幌市厚別区)を出店、13年3月末には2店舗、14年3月末は3店舗、15年3月末は5店舗、16年3月末には11店舗と店舗数を増やしてきた。
 道内の売上高は、13年3月末から16年3月末まで、5850万円→1億8180万円→2億2420万円→5億784万円と順調に拡大してきた。しかし、17年3月期は、期末店舗数11店舗と16年3月期と変わらず、売上高は4億6790万円と7・8%の減収になった。

 こうしたことから、今期に入ってから閉店モードに切り替え、これまでに1号店の「厚別東店」のほか「苫小牧日の出店」(苫小牧市)、「旭川4条通店」(旭川市)、「東苗穂店」(札幌市東区)を閉店させている。

 同社は、麺や餃子など主要食材を郡山工場(福島県郡山市)で生産、道内店舗に供給しており物流費の高騰のほか人件費上昇、さらにラーメンチェーン間の競争激化で道内店舗の採算が悪化、全面撤退を決めた模様。
 現在、「千歳店」(千歳市)や「イオンモール旭川駅前店」(旭川市)のほか、札幌市内6店舗(アリオ札幌店、イオン西岡店、イトーヨーカドー琴似店、イオンモール札幌苗穂店、清田店、新琴似店)を展開している。

 同社は、10月末にステーキチェーンの「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービス(本社・東京都墨田区)とフランチャイズ契約を締結しており、道内を含む閉店店舗をステーキ店に変更することも視野に入れている。

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