全国で北海道だけに残っていたコンビニエンスストアチェーン「スパー」が「ハマナスクラブ」に全面転換して1年強が経つが、転換1号店になった札幌市北区の「拓北店」(拓北3条2丁目7―3)が9月中旬に閉店した。周辺にコンビニ店舗がないため、セコマ(本社・札幌市中央区)が直営で「セイコーマート」店舗を居抜き出店する可能性が強い。(写真は、9月中旬に閉店したハマナスクラブ拓北店)
「スパー」は、オランダに本部があるインタースパーのボランタリーコンビニチェーン。フランチャイズ方式と違い、店舗経営者同士の交流があり店舗の独立性が高いのが特徴。最盛期の1970年代には、日本国内で3000店舗の「スパー」があったが、国内コンビニチェーンが増えて徐々に店舗数は少なくなり、北海道は最後までスパーが残っていた地域だった。
セコマの関連会社「北海道スパー」が地区本部の役割を担ってきたが、昨年8月末でインタースパーとの契約を終了。道内のスパーは、セコマ子会社のセイコーフレッシュフーズ(本社・札幌市白石区)がボランタリーチェーン本部を引き継ぎ、チェーン名称を「ハマナスクラブ」に転換することになった。
その転換第1号店だったのが「拓北店」。昨年6月にスパーから転換、その後8月以降全道のスパーが続々と転換していった。店舗数は約50店舗とされている。
しかし、今年に入って6月末に「ハマナスクラブ北11条店」(札幌市東区北11条東12丁目)が閉店、今回の「拓北店」閉店により転換1年にして看板を下ろす店が増えてきた。「拓北店」の近くにコンビニがなく住宅地にあることから、セコマが居抜き出店する可能性は高い。「ハマナスクラブ」は現在50店舗を切り47店舗になっている。