セコマ(本社・札幌市中央区)は25日、滝川市東滝川地域に「セイコーマート東滝川店」(東滝川町3丁目1―10)をオープンさせた。地域で唯一の食品スーパーだったAコープ東たきかわ店が今年1月末に閉店したため、地元町内会がセコマに出店を要請して実現した。丸谷智保社長は「地域と一体となった店舗のモデルケースにしたい」と話した。※映像はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください
(写真は、店舗前で行われた関係者によるテープカット。右から3人目は前田康吉・滝川市長、4人目が丸谷智保・セコマ社長)
東滝川地区は高度成長期に滝川中心部のベッドタウンとして造成された住宅地。最盛期は数千人レベルまで人口は増えたが、当時移り住んだ人たちも高齢期を迎え、現在は東滝川町1~4丁目と東滝川で約1000人に減少。
地域で唯一、生鮮食品を扱っていたJAたきかわのAコープ店舗が採算割れから今年1月末に閉店、徒歩圏内のスーパーがなくなった。JAは週1回の移動販売車を巡回させるようにしたが、鮮度や品揃えが十分ではなく地域住民らは店舗誘致を切望。これを受けて町内会はコンビニ各社に出店を要請したところ、セコマが応じた。
出店にあたっては町内会や市が協力、店舗近くの市有地を駐車スペースやイベント用の多目的用地として提供するなどした。店舗はAコープ跡を利用、面積は約30坪で平均的なセイコーマート店舗よりもやや小さいが店内調理のホットシェフやイートインコーナーを設置している。
25日には東滝川連合町内会が主催して店舗前でオープニングセレモニーが行われた。地域住民約30人が出席、東滝川連合町内会の米田裕紀会長は、「地域に買い物ができる場所が確保され第一歩が踏み出せた。消費人口は800人だが、地域の要望を店に繋ぎ、定期的にセコマと協議して一体となって運営に協力したい」と挨拶した。
セコマの丸谷社長は、「町内会の強い要望に背中を押されるように出店を決めた。市やJAたきかわの協力で店舗前市有地を広場として利用できるようになったので、『ワインバー』などいろんなイベントで街おこしにも協力したい。この店が全道、全国のモデルケースになるように地域の皆さんと一緒に取り組みたい」と話した。
(店内は小ぶりだが、ホットシェフやイートインコーナーを設置している=写真)