2016年に外国資本や外国人が買収した北海道の森林や土地の面積は509haとなり、11年に統計を取り始めてから最大になった。東南アジアの北海道人気が影響しており、個人によるリゾート地の小口買収も増えている。道が海外資本等による森林取得事例を調査して明らかになったもの。509haは、ざっと札幌ドーム100個分にもなる。(昨年札幌ドーム100個分の土地や森林が外資や外国人によって取得された=写真は札幌ドーム)
16年の取得件数が多かった自治体は、後志管内の倶知安町の11件とニセコ町の10件。ニセコ町では5haを資産保有として取得したインド洋にある島国、セーシェルの法人、それぞれ4haを同じく資産保有のために取得した英領ヴァージン諸島の法人や台湾の個人、0・4haを現状のまま利用する目的で取得したシンガポールの個人などがおり、合計取得面積は28・2haになった。
倶知安町では、資産保有でそれぞれ15haを取得した中国(香港)の2法人、0・6haと0・5haを現状のまま利用するシンガポールの個人2人などがいて、合計取得面積は43・4haになっている。
後志管内では、このほかに赤井川村の221haを取得したシンガポール系の外資系企業、蘭越町の3haを取得したマレーシアの個人、留寿都村の0・8haを取得した韓国の個人がいる。
そのほか、空知管内月形町のゴルフ場跡地125haを別荘などの開発のために取得した中国(香港)の法人、オホーツク管内雄武町で33haを鉱物資源調査のために取得したカナダ系の外資、さらに太陽光発電のため石狩管内千歳市に43ha、釧路管内弟子屈町に8haを取得した韓国系の外資がある。
胆振管内洞爺湖町や十勝管内足寄町も取得対象になっており、その範囲は道内10市町村に及んだ。16年の外資や外国人による取得件数と取得面積は30件、509haとなり統計が残っている11年以降では最大。同年末までの累計を観ると124件、2411haになっている。