食品スーパーの豊月(本部・苫小牧市)は、3月から北広島市の「フードD虹ヶ丘食彩館」(虹ヶ丘6丁目8―15)を低価格業態の「フードD365虹ヶ丘店」に転換した。3000品目以上を大幅に値下げ、EDLP(エブリ・デイ・ロー・プライス=毎日低価格)で来店客を増やす。(写真は、365業態に転換したフードD虹ヶ丘店)
虹ヶ丘店は、2004年のオープン。その後、「虹ヶ丘食彩館」にリニューアルして商圏内で一定のシェアを確保してきた。しかし、スーパー各社が販促戦略を強化する中で同店の売上げは伸び悩んでいた。
豊月は、昨年10月から生鮮食品などの品質をアピールするとともに加工食品などの一般食品は他店に負けない低価格で販売する「365(サンロクゴ)」の業態を導入、苫小牧市澄川町の「OASIS店」を皮切りに、11月には札幌市清田区の「VAlue」、2月には「フードD平岡食彩館」を「フードD365平岡店」に転換してきた。「365」業態は、チラシを統一しているほか店内装飾や店内アナウンスも低価格であることを強調、売場の雰囲気づくりにも取り組んでいる。
同社は、ポイント制度を導入しておらずポイント引当金の計上が必要ないため、粗利率が多少下がっても経営体力はある。また、金融機関の借入金もほぼゼロになっており金利負担もかからないことから経営の自由度は比較的高い。今後も、既存店の「365」化を進めて買い物客の低価格志向に対応していく。