札幌・大通西5丁目にある農林中央金庫札幌支店の移転が現実味を帯びている。複数の不動産関係者によると移転はほぼ間違いないようで、季節の変わるころにははっきりしそうだ。ただ、現時点では移転先は不明。大通公園に面した一等地に建つ存在感のある建物だけに移転後の動向が注目される。(写真は、農林中金札幌支店)
農林中金札幌支店は、西6丁目通りを挟んで日銀札幌支店の東側に位置する。約800坪の敷地は、1958年に交換によって農林中金が取得している。建物は、4階建てで増改築が繰り返されており、最初の建物は59年11月に建設された。建坪は約330坪で地下1階、地上4階で延べ床面積は約1450坪。
同支店の東側は更地になっているほか、北側は北海道労働金庫本店と同金庫が所有する北1条ビル跡地(現在は時間貸し駐車場として利用されている)があり、それらを含めた一体開発の可能性もある。
ただ、札幌・大通界隈には年輪を刻んだ風格のあるビルが数えるほどしかなく、築56年の農林中金ビルは、近くにあるかつての羽幌炭砿鉄道本社ビルだった54年8月竣工の大五ビル(大通西5丁目)とともに都市アートのアクセントになりそう。