大型ホームセンター(HC)を展開するコメリ(本社・新潟市南区)とLIXILビバ(リクシルビバ、同・さいたま市)が、苫小牧市明徳と札幌市白石区に相次いで出店する。来年4月の消費再増税を控え景気の先行きが不透明な中、2社は積極出店で市場シェアを高めておく戦略だ。(写真は、LIXILビバの札幌白石店配置図。上部の道路が国道12号線)
コメリの店舗は、「コメリパワー苫小牧西店」で苫小牧市明徳2丁目7番地1などの西山牧場(東京都港区赤坂)所有地約3万6000㎡を賃借し、店舗面積9053㎡の大型ホームセンターを建設する。ラルズ(本社・札幌市中央区)の「ビッグハウス明徳店」の裏手に当たる立地。新設予定日は2016年10月13日。駐車場の収容台数は302台。
コメリは、一昨年12月に「コメリパワー苫小牧東店」を同市東部にあたる新開町2丁目にオープンしており、市をまたぐ形で東西に1万㎡に迫る大型ホームセンターを出店、中心部に5店舗を構えるDCMホーマック(本社・札幌市厚別区)に対抗する。
なお、コメリは道内に大型店として苫小牧東店の他、「コメリパワー砂川店」(砂川市)も出店、帯広市稲田地区にも間もなくオーブンする予定。今回の「苫小牧西店」に続き岩見沢市、旭川市にも大型ホームセンターを計画している。
LIXILビバの店舗は、「スーパービバホーム札幌白石店」(仮称)で、19日に北海道地域商業活性化に関する条例に基づく届け出が開示されて明らかになった。清水建設のグループ会社である建機レンタルのエスシー・マシーナリ北海道機械センターの土地で芙蓉総合リース(本社・東京都千代田区)が建物を建設する。
敷地面積は1万9284㎡、店舗面積はA棟5800㎡、B棟2400㎡の合計8200㎡。A棟2階は駐車場となり延床面積は1万4123㎡。
商圏範囲は半径2㎞で1日当たりの集客予定数は約4400人。都市計画法の開発行為申請は16年5月20日、大規模小売店舗立地法届出は同年6月1日、建築基準法確認申請は同年10月1日にそれぞれ予定しており、17年3月から着工、同年11月中旬に営業を開始する計画。
店舗は国道12号線に沿って建物を建設、駐車場は屋根付き店舗2階と裏通り側に配置する予定。なお、予定地のすぐ近くにイオン北海道本社があり、2㎞の商圏範囲にはDCMホーマック本社も入る。
LIXILビバの大型ホームセンターは、現在、道内に「ウイングベイ小樽」(小樽市)、「手稲富丘店」(札幌市手稲区)、「清田羊ヶ丘通店」(同市清田区)の3店舗。
ホームセンター業界では、ジョイフルエーケー(本社・札幌市東区)が江別市大麻に店舗面積約2万㎡の大型店を17年3月にオープン予定のほか、DCMホーマックも札幌市東区東苗穂に同1万㎡級の大型店を16年12月に開店させる。消費再増税に前後して大箱競争が一気に過熱してきた。