道は10月に韓国の首都ソウル市と友好交流協定を結んだが、ソウル市の経済界は道産品を集めた北海道物産館を12月に開設する。常設の物産館で、ソウル市で北海道の知名度が上がり道産品の販路拡大などに結びつくことが期待される。
高橋はるみ知事は、道経連の近藤龍夫会長や道観光振興機構の坂本眞一会長らと共に10月15日に韓国のソウル市を訪問、呉世勲市長と経済交流や人的交流を相互に行う協定書に調印した。
ソウル市は人口が1042万人で韓国の総人口の5分の1が集まる都市。世界32ヵ国と姉妹友好提携を結んでいるが、日本国内との提携は東京都に次いで北海道が2ヵ所目。
訪問団は、協定調印後に大韓航空本社を訪れて9月から週10便になった新千歳と仁川の航空路線についてさらなる増便を要請したが、大韓航空側は来年3月から週14便に増やす計画があることを明らかにしている。
ただ、道内を訪れる韓国人観光客は低下傾向。07年度の約17万人がピークで09年度は約13万5000人。今回の友好親善協定の調印で、北海道の知名度アップにつながれば双方の観光客増に結びつくと期待される。
また訪問団は、韓国で5000店を擁するコンビニの普光ファミリーマートも訪問、道産品販売で協力を要請するとともに道産品フェアの開催も提案した。
韓国の経済界では、今回の道との友好協定締結に伴って、ソウル市に北海道物産館を12月にオープンさせることにしている。道産品を一堂に集めて北海道を市民らに身近に感じてもらおうというものでソウル市の経済界と道内の経済界の交流促進にも役立てる意向。
今回のソウル訪問でもそうだったが、このところ道内経済界のリーダー役になっているのが、道観光振興機構の坂本会長。ソウル経済界が北海道物産館を設置することを決めたのも坂本会長が熱心に口説いたためと言われている。また、11月から台湾の台北市で行われる国際花博覧会にも坂本会長が中心になって出展を決めているという。