社会医療法人禎心会(徳田禎久理事長)が建設を進めている「札幌禎心会病院」が竣工まで2ヵ月を切り、姿を現しているアーチ形の曲線美を持つ建物が人目を引き始めた。新たなランドマークの誕生を予感させるような存在感が早くも醸し出され、病院として街づくりの一角を担う役割に期待が高まっている。(写真は、曲線美が特徴の札幌禎心会病院8階建て入院棟。診療開始まで3ヵ月を切った)
新病院は札幌市東区北33条東1丁目に建設中。札樽自動車道の高架下を走る札幌新道の南側に位置する場所で、以前は自動車修理工場や遊技場があった。
敷地面積は入院治療棟の病院が7968㎡、陽子線治療棟のプロトン棟が2093㎡。病院棟は8階建て延床面積2万5862㎡、プロトン棟は4階建て延床面積2650㎡になり、病床数は279床。設計は、北海道日建設計で施工は大成建設。
東区北44条東8丁目にある現在の禎心会病院(1984年4月開設)などを移転するもので、昨年6月に着工、今年10月に竣工、11月1日から診療開始の予定になっている。
病院は、がん、脳卒中、心臓病という三大疾病に特化した医療を行い、がん診療では手術、放射線治療、化学療法に加えてワクチン療法も取り入れる。放射線治療は陽子線治療器のほか限局病巣から広範囲病巣まで照射可能で高線量から低線量まで可変できる道内3医大でも未配備のリニアック最高機種を導入。
病院は、どちらかと言うと直線的な建物が多いが、札幌禎心会病院の入院治療棟は、写真のように8階建て半円形の曲線が特徴。深みのある白の外壁は周囲の街並みや四季の営みに彩を添えそうだ。