ドラッグストア、ツルハホールディングス(本社・札幌市東区)の11月度営業速報によると既存店売上げが前年同月より0・4%増加、既存店ベースで4月の消費増税以降、7ヵ月ぶりにプラスに転じた。ドラッグストアの売上げは、増税影響を過敏に受けているが、プラスに転じたことで個人消費マインドが回復しつつあるといえそう。(既存店売上げがプラスに転じた=写真はツルハ倶知安店)
ツルハHDの月次営業速報は、毎月16日~翌月15日までの期間で集計している。4月の消費増税の期間にかぶる5月度(4月16日~5月15日)は、既存店売上げが前年に比べて8・9%減少、日用雑貨や化粧品など買い控えの直撃を受けた。
その後も既存店売上げは回復せず、10月度まで6ヵ月間連続で前年同月割れを続けていたが、11月度はプラス0・4%とわずかながら前年同月を超えた。
ただ客数は、依然として前年同月を割り込んでおり11月度も0・4%減だったため、客単価のアップ(11月度は0・8%増)に支えられた面は大きいが、増税後半年を超えて個人消費の冷え込みは鈍ってきたようだ。
同社は5月期決算のため、11月で半期が終了したことになるが、上半期での既存店売上げは前年比マイナス2%になった。前5月期は通期で既存店はプラス2%で着地しており、12月以降の下半期で既存店売上げをどこまで伸ばせるかで創業以来の増収・増益が達成できるかどうかにかかってきそうだ。
なお、同社の新店を含めて全店ベースの11月度売上げは21・3%増と旺盛な新規出店に支えられ大幅増を続けている。ツルハHDの北海道の売上高構成比は前5月期で29・6%。