札幌市の都心再開発シンボル「北1西1地区」で既存建物解体工事始まる

経済総合

IMG_0579 札幌市の都心再開発のシンボルとなる「北1西1地区」の建設工事に向けて地区内既存ビルの解体や駐車場の取り壊し作業が始まった。市役所庁舎の北東に当たる約1・2haの再開発用地の周りは既にフェンスで囲われ、年内には更地になり年明けから約700億円のビッグプロジェクトが始まる。(写真は、建物解体工事が始まった北1西1地区。手前のビルが明治安田生命北1条西ビル)
 
 北1西1地区は、市が進めている創世1・1・1区(3区)の再開発事業の目玉になるプロジェクト。約1・2㌶の敷地に高さ154m、地下5階、地上28階の高層オフィスビルと高さ70mの高機能ホールを主要施設とする市民交流複合施設の2棟が建設される。地権者は、大成建設、岩田地崎建設、丸彦渡辺建設、伊藤組土建、岩倉建設の道内外ゼネコン5社と明治安田生命、パーク24、UR、市の9者で市は敷地の約6割を所有しており再開発事業は公共事業的な色彩が色濃い。
 
 実は、この北1西1地区再開発事業は当初スケジュールから遅れている。7月には公益社団法人全国市街地再開発協会(東京)が窓口になって施工業者と新しいビルの床を売却する権利変換などを行う特定業務代行者を決める予定だったが、10月20日現在、その特定業務代行者が決まっていない。特定業務代行者に応募しているのは、地権者のゼネコン5社JVと他のゼネコン。
 
 そんな中、既存ビルの解体、除却、整地工事を先行させることにしたもので、こちらは地権者であるゼネコン5社JVが行っている。敷地内には、明治安田生命北一条西ビルと駐車場があるが間もなくビル解体工事が始まる。
 年内には特定業務代行者が決まって権利変換計画の認可を経た上で、年明けにも本体工事が始まる予定だ。完成は2017年度になる。  
 
 秋が深まり冬の気配が日増しに強まる都心の一等地に張り巡らされた白いフェンス。その内側では新しい都心の顔づくりが静かに始まっている。

関連記事

SUPPORTER

SUPPORTER