北洋銀行(本店・札幌市)と包括連携協定を結んでいる札幌医科大学は15日、北洋大通センター1階の大通ビッセで脳梗塞や脊髄損傷の後遺症改善を目指して札医大が進めている北海道発の再生医療パネル展示を行った。再生医療に理解と協力を得るための街頭活動の一環。研究を進めている札医大講師らが啓発パンフレットやティッシュを通行人たちに配布した。(写真は、医療プロモーションに参加した札医大の佐々木講師=左と岡特任講師)
札医大が進めている再生医療は、脳梗塞や外傷による脊髄損傷によって生ずる運動麻痺、感覚障害、言語障害など後遺症を改善するための治療法。現在、これら後遺症の有効な治療法は見つかっていないが、札医大医学部附属フロンティア医学研究所神経再生医療学部門では脊髄間葉系幹細胞の静脈注射による再生医療で機能障害を改善する取り組みを進めている。研究代表は同部門本望修教授。
大通ビッセ1階ではこれまで観光プロモーションとして利用されるケースが多かったが、今回初めて札医大が進めているこの再生医療についてプロモーションが行われ、パネル展示や啓発パンフレット、ティッシュなどがビッセを訪れた市民に配られた。再生医療の治験参加者を募集する呼びかけも行われた。
再生医療を進めている同大の佐々木祐典講師は、「このプロモーションを通じて学界だけでなく広く一般の方にも知ってもらいたい」と語り、岡真一特任講師も「家族や知り合いに脳梗塞になったという人が話しかけてくれたり、とても市民の関心が高いことを感じました」と話していた。
札医大の再生医療に関する医療プロモーションは11月も大通ビッセで行われる予定。