アークス(本社・札幌市)の子会社ラルズ(同・同)は、7月下旬に室蘭市内に「スーパーアークス室蘭中央店」をオープンさせる。昨年末に取得した旧長崎屋室蘭中央店跡を改装して出店するもので約2年ぶりにスーパーの灯が戻ってくる。同店の向いにあるコープさっぽろの「しが驛前店」との真っ向勝負になりそうだ。(写真は、オープンに向け改修工事が進むスーパーアークス室蘭中央店)
旧長崎屋室蘭中央店は、ドン・キホーテグループの中崎屋が運営していたが2012年8月末に閉店。土地建物を所有していたキョウデンエリアネット(東京)は、ラルズへの売却を打診していたが、当初は価格面で折り合わず交渉は平行線を辿った。キョウデン側が建物代金をほぼゼロに査定し土地代に等しい価格を提示したことでラルズは昨年末に取得を決めた。
建物は4階建てで「スーパーアークス室蘭中央店」は1階部分の約2900㎡を使ってオープンさせる。スーパーアークスは、同社躍進の原動力なったビッグハウスの進化版。少子高齢化に対応した生鮮食品の品揃えや惣菜部門の充実が特長。直近にオープンしたスーパーアークスは、道東ラルズ(同・北見市)の「美幌店」(美幌町)で、今回の「室蘭中央店」でもこのモデルを導入する見通し。2階と3階には専門店としてテナントが入り、4階は駐車場。
旧長崎屋の閉店によって、向いにあるコープさっぽろの「しが驛前店」は売上げか大幅に伸びている。同店は惣菜に特徴があってコープが昨年から既存店リニューアルの核にしている総菜強化はこの店舗がモデルになっている。
スーパーアークス室蘭中央店のオープンによって、しが驛前店との買い物客の奪い合いが始まることになるが、このアークスとコープさっぽろの局地戦は、消費増税後の消費者志向を反映した売場づくりはどちらが優勢かを占うことになりそうだ。