食品スーパー6月売上高は「雨に負けた」アークス&北雄ラッキー、「雨に勝った」マックスバリュ北海道で落差

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P1030507 アークス(本社・札幌市)、マックスバリュ北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・同)の6月度売上高が出揃った。全道的に雨が多く天候不順が続いたことや昨年に比べて土曜日が1日少ない暦だったことから、アークスと北雄ラッキーは、消費増税後の5月よりも落ち込み、前年同月割れを余儀なくされた。マックスバリュ北海道は全店、既存店ともに前年同月超えを果たし、これで46ヵ月連続前年同月超えを記録した。(写真は、マックスバリュ北海道本社)
 
 
 アークスの6月度は、全店ベースで97・6%、既存店ベースで97・4%。消費税導入月の4月は92%程度で3月の10%増という駆け込み需要の反動が出たが、5月は98%台で戻りつつあっただけに全店・既存店の2ヵ月連続100割れは反転攻勢の出鼻をくじかれた格好だ。ただ、客単価は全店101%、既存店も101%で5月よりも1ポイント伸ばしており、天候不順による客数減の影響がなければ巡航速度に戻っていた公算が大きく、「雨に負けた」印象だ。
 
 同じく「雨に負けた」のは、北雄ラッキー。衣料が売上げの1割を占めるため前年6月比90%程度だった衣料品が、100%に回復している生鮮食品類の足を引っ張り既存店では95・1%になった。5月の96・7%より落とした。「消費増税の影響ではなく天候の影響」(北雄ラッキー広報)と言う。
 
 一方、一人勝ちに近いのがマックスバリュ北海道。全店ベースで109・8%、既存店でも105。・5%で5月を超える伸びを示した。ディスカウント業態の「ザ・ビッグ」店舗が節約志向で大きく伸びているほか、「マックスバリュ」店舗もリニューアルを積極的に進めたことが両輪になって前年同月超えを続け、全店・既存店のダブル前年超えは6月で46ヵ月連続という最長不倒を更新中。
 
 同社の店舗は、郊外や中心部、地下鉄ターミナルと店舗配置が分散しているため、天候不順の影響が分散され「全体でみれば雨の影響をそれほど受けなかった」(マックスバリュ北海道広報)。
 
 3社に共通するのは客単価の上昇。1点単価は上がっていないため買い上げ点数の増加が客単価アップに繋がっていると見られ、7月は天候が戻れば3社とも前年同月を超えてくると予想される。

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