ホクレン農業協同組合連合会(本所・札幌市中央区)と菓子メーカーのもりもと(同・千歳市)が共同開発した北海道の豆を使った「どら焼き」が、販売累計100万個を達成した。昨年6月の販売開始から9ヵ月でのスピード達成、北海道産農作物の6次化商品として道内・道外で認知された結果と言えそうだ。IMG_2629(写真は、100万個達成のフォトセッション。右から森本吉勝氏、そらさん、加藤淳氏、栗山泰一氏)

 このどら焼きは、北海道で獲れる「とら豆」、「大納言小豆」、「きたろまん」、「光黒大豆」、「大正金時」の5種類の豆を使い、小麦粉や砂糖も道産品という純正北海道品。和菓子の定番商品であるどら焼きは、小豆を使うのが一般的。ホクレンともりもとは北海道の様々な豆を普及させようと5種類の豆を使って、それぞれの特徴を出したどら焼きを共同開発、昨年6月から道内の菓子店や道外の物産展などで販売してきた。
 生産段階での100万個達成は3月初めで、現時点では「101万5千個を生産した」(森本吉勝もりもと社長)という。100万個のうち道外販売は約15%を占めている。
 
 100万個達成を記念してホクレンビルで記念報告会が開催され、ホクレンの栗山泰一生活事業本部長や森本社長、絵本作家のそらさんらが出席した。栗山本部長は、「昨年6月の発売以来、短期間で100万個を達成できたのは関係した皆さんのおかげ。今後も、北海道の原料を使った商品を各企業と開発したい」と述べた.
 森本社長は、「北海道のとら豆、黒豆でどら焼き作るのは非常に難しいが、できるだけ粒を残して今までになかったどら焼きを作ろうと若い職人たちが燃えた。当初は10万個売れれば良いかなと思っていたが、100万個、億円規模の商品になった。今後も北海道の素材を生かした商品を発信していく」と話した。
 そらさんは、昨年6月の発売開始発表でMCを務めたことから100万個達成に感激ひとしおの様子だった。
 
 記念報告会では、北海道立総合研究機構農業研究本部の加藤淳企画調整部長が豆の効能についてミニ講演、「小豆に含まれる食物繊維はゴボウの3倍、大豆には骨粗鬆症に効果のあるイソフラボンが多く含有されている。また抗酸化性が強くてアンチエイジング効果もある」と報告した。
 今年は国連が総会で定めた「国際マメ年」であることから、ホクレンでは健康づくりに豆の果たす役割を広く訴えて商品開発や消費拡大を強化することにしている。


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