大規模商業施設のウイングベイ小樽を所有運営する小樽ベイシティ開発(本社・小樽市)は7日、2度目の民事再生法適用を札幌地裁に申請し受理された。負債総額は約280億円。FullSizeRender(写真は、ウイングベイ小樽)

 5日にイオン北海道(本社・札幌市白石区)は、同社が保有していた小樽ベイシティ開発の貸付債権と敷金保証金の返還請求権の合計188億1500万円の債権を中小企業再生ファンドのルネッサンスキャピタル(同・東京都千代田区)に売却しており、それを受けた再建シナリオが具体的に進むことになる。

 ウイングベイ小樽は、小樽築港駅貨物ヤードの再開発を目的に建設された大規模商業施設。1999年3月にオープンした当初は、「マイカル小樽」の名称だったが、親会社、マイカル(同・大阪市中央区)の民事再生法申請に連鎖、施設を所有運営していた小樽ベイシティ開発は2001年に最初の民事再生法を申請した。

 再生計画を策定したものの返済は進まず、日本政策投資銀行などの担保付き債権を取得していたイオン北海道は、小樽ベイシティ開発との間で特定調停を繰り返したが小樽ベイシティ開発は弁済できず、両者の債権債務は塩漬けのままだった。

 今回、ルネッサンスキャピタルがイオン北海道の債権を取得するとともに、小樽ベイシティ開発の債務圧縮を目的に2度目の民事再生法適用を促した。

 再建手法は、グッドカンパニーとバッドカンパニーに分けて負債をバッドカンパニーに振り分け、グッドカンパニーは身軽になって経営再建を進める方法。丸井今井の再建手法もこの方式だった。ただ、小樽ベイシティ開発が滞納している市の固定資産税約46億円はバッドカンパニーに残る。市は不動産に差押えの登記をしており税の公平性から難航も予想される。

 北海道のトマムやサホロ、キロロといった大規模リゾートは経営が行き詰まって外資が所有することになったが、ウイングベイ小樽も外資が食指を動かしていた形跡はある。しかし、債務圧縮で債権者の理解を得ることは外資にとって重荷だったに違いない。債権者による第三者破産などの再建手法も考えられたはずだが、債務がなくなれば外資が競売落札という可能性もあった。

  旧ポスフールからイオン北海道が誕生して10年、ぎりぎりのタイミングで半官半民に近いルネッサンスキャピタルが名乗りを上げ、民事再生によって国内資本の手で再生が始まることになる。
 


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