千歳市中央の森林に囲まれた地帯に標高90m程度の小高い丘がある。樹木が伐採された丘の頂上からは、360度視界が広がり石狩、胆振、日高の山々を見渡すことができるが、この小高い丘にムラサキシキブと呼ばれるクマツヅラ科の落葉低木が2株ひっそりと自生し、今紫色の小さな果実を付けている。森林所有者の鈴木昭廣さん(69)は、「長年この森林で仕事をしているが、ムラサキシキブを見たのは初めて。鳥が種を運んできたのかもしれません」と驚いている。(写真は、ムラサキシキブの実と丘から広がるパノラマの眺望)

 
  鈴木さんは、この森林一帯約250haを所有する林業経営者。カラマツ人工林が生い茂り、一部は道から林業技術伝承の森にも選定されている。この道45年になる鈴木さんの好きな場所が、360度のパノラマ視界が広がる小高い丘だ。
 
 普段はあまり立ち寄ることがないが、先週、アオダモの生育調査を行い、休憩のためにたまたま立ち寄った際に紫色の小さな実をいっぱいに付けた灌木(低木)2株を偶然見つけたという。

「初めて見る灌木で、最初は何かわからなかった。後で調べてみるとムラサキシキブということが分かった」と鈴木さん。
 
 ムラサキシキブは、落葉低木で秋になると果実が熟して紫色になる。北海道から九州まで低い山の森林には普通に見られると言うが、鈴木さんがこの山林で見つけたのは初めて。
 
 紫色の小さな果実が多くなる低木には。ムラサキシキブとよく似たコムラサキシキブがあるが、葉が枯れてしまった今の時期にはどちらなのかは不明。
 
 鈴木さんは、「千歳の森林で、ムラサキシキブが自生していることは聞いたことがない。渡島地域では育っているようだがこのまま冬を越して育ってくれるのかどうか」と色鮮やかな紫色の実にちょっぴり心を奪われているようだ。