小樽市立病院新築工事の主体工事入札が2回に亘って応札者ゼロだったことを受けて、小樽市は積算価格の見直しを北海道建設技術センターに依頼、49億円とされていた主体工事の入札価格が引き上げられる見通しだ。小樽市では7月中旬に3度目の入札を行うが、今回も入札がなければ2014年9月の竣工がさらに伸びることになる。
 
 小樽市立病院新築工事の主体部分の入札予定価格は49億円とされ、3月5日に1回目の入札が予定されていた。しかし、直前になって「清水建設・岩田地崎建設、阿部建設」と「フジタ・福島工務店・近藤工業」の2共同体(JV)が、見積価格が予定価格を超過するとして辞退。
 
 2回目の5月23日の入札でも戸田建設と大林組が予定価格での応札は困難として辞退している。
 
 2度の入札不調の原因は、久米設計が積算した予定価格が低すぎるため。建設関係者によると、「予定価格の49億円では赤字が避けられず下請け業者も2~3億円の赤字になる。最低でも12~13億円の予定価格の上積みが必要で、本来なら65億円程度でなければやれない工事だ」と言う。
 
 このため、小樽市では積算価格の見直しを道建設技術センターに依頼、予定価格を再考することになったという。
 
 小樽市では7月中旬に3度目の公告を行い3度目の入札を実施する予定。小樽市立病院の竣工は、当初2014年3月とされていたが、2度にわたる入札不調で半年間ずれ込むことが確実になっている。


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