石屋製菓の大株主で非常勤取締役の石水勲さん(66)が、目下自宅の新築工事を進めている。現在の自宅の道路を挟んだ向かい側に建設しているもので、来春には完成し新居に移ることにしている。
札幌市中央区宮の森にある現在の住まいは築後35年が経過している。基礎もしっかりしているためまだまだ住むことはできるが、子息3人もそれぞれ独立しており現在は夫人との二人暮らし。「二人で住むには大きすぎるからね」と石水さん。


長年住んだ自宅のリビングには35年前、当時の石屋製菓社員など30人ほどが新居の移転祝いに集まった写真が飾られている。30歳を過ぎたばかりの石水さんも中央に座り、小さい子供たちを膝に座らせて未来への希望と確信を胸に秘めた青年社長らしく、真っ直ぐにカメラを見つめている様子が映っている。
当時は、大ヒット商品となる『白い恋人』が発売される直前。既に試行錯誤でサンプル品も出ていたと見られ、自ら開発に携わった石水さんはその手ごたえを感じていたような自信に溢れた顔つきだ。「ここに映っている30人はみんな生きているんだよ。亡くなったのは写真を撮った人だけかな」と石水さんは少しおどけた調子でその写真を見つめていた。
道路を挟んだ向かい側に建設中の新居は、今までよりも一回り小さい。
「最初は女房と二人だけだからもっと小さい間取りにしようと思っていたんだけど、娘たちが来たときに泊まる部屋がないというので大きくなってしまった」という。
新築工事は年内には終了するが、石水さんがこだわったのは庭に設置する離れのような小屋。「木の枠組みにガラスを嵌めて作ったものだけど、これはイギリスから持ってくるんだ。それが新居に収まるのが来年の2月ころかな。だから転居するのは3月くらいになる」と言う。

35年住んだ自宅は、長男で石屋製菓取締役の創氏の家族が住む予定だという。
「私も子供3人をここで育てたから、5人家族が住むにはちょうどいい広さなんだ」と新たな家族の誕生も心待ちにしている様子だった。
(写真は、白い恋人パークにある同様の離れ)

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