ヤマハミュージック札幌店が「六花亭札幌本店ビル」(札幌市中央区北4条西6丁目)内に7月5日に移転したことから、約40年営業してきた中島公園そばの旧ヤマハ札幌ビルの跡地開発が注目されている。商業施設、マンション、ホテルなどの誘致が囁かれている。IMG_7915(写真は、解体作業に入る旧ヤマハ札幌ビル)

 旧ヤマハ札幌ビルは、札幌市中央区南10条西1丁目にあり敷地面積は約2000坪。もともと、札幌パークホテルがボウリング場「パークボウル」として建設したもので、ボウリングブームが去った後、ヤマハ(本社・静岡県浜松市)に売却。ヤマハは、ピアノ、弦楽器、管楽器など音楽関連の専門ビルとして約40年間に亘って営業を続けてきた。
 
 そのヤマハは、今年7月にJR札幌駅南口に近い場所に建設された六花亭札幌本店ビルの3~4階に移転。旧ヤマハ札幌ビルを売却する方向で、間もなく建物の解体工事が始まる。ボウリング場だったため間口はそれほどの幅ではないが奥行きがあって土地面積も約2000坪と市内中心部では久々の大型開発が可能な広さ。
 
 このため、西側に隣接する札幌パークホテルを所有運営するサンケイビル(本社・東京都千代田区)がホテル建て替えの候補地として検討しているとか、東京に本社を置く大手小売りが食指を動かしているとか、大手マンションデベロッパーが地元業者と共同開発を持ちかけているなど、水面下では早くも駆け引きが行われている。
 
 ヤマハは社会的評価が高い認知度のある企業への売却を考えていると言われているが、全国にあるヤマハの遊休資産の売却順序があって札幌は4番目か5番目とされる。そうなると、実際に売却されるのは2~3年後になる可能性もある。
 ヤマハの資産売却を代行しているのは2つの信託銀行。開発を狙う札幌や東京の業者が2つの信託銀窓口への接触を始めているほか浜松市にあるヤマハ本社を訪問、売却打診をする”浜松詣で”を始めている。


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