――2026年に北海道・札幌冬季オリンピック・パラリンピック招致に向けて官民一体で取り組んでいますが、観光面への効果も期待できますね。

 堰八 札幌だけの開催ではなく、北海道のオリンピック・パラリンピックとして招致していくことが必要でしょう。アルペンはニセコ、スケートは冬季アジア札幌大会もそうですが帯広、アイスホッケーはメッカの釧路、苫小牧でやるのも良いでしょう。開会式とフィギュアスケート、ジャンプは札幌でというように。

 北海道のウインターリゾートの素晴らしさをテレビ画面を通じて全世界に発信でき、活性化にも繋がります。2026年に向けて招致運動を進め、仮に落選しても再度2030年大会の招致に立候補するべきです。30年に大会が開催されれば、北海道新幹線札幌延伸にも間に合います。

 溝畑 私は、『虹と雪のバラード』の札幌オリンピックを見て、北の大地への憧れを持ちました。オリンピックを開催するインパクトは非常に大きいと思います。1972年から今年で47年ですが、50年というのは都市政策が次のステージに向かっていく丁度良いタイミング。オリンピックを誘致するということは、もう一度北海道の中長期的なグランドデザインを描く大きなチャンスになると思います。堰八会長は、2030年大会と言われましたが、2030年は北海道がものすごく大きく飛躍する年になると思う。

 大阪は2025年の万博誘致に動いていますが、万博の話になると私の心は躍り出して、『やったるぞ』という気持ちになります。そんな心の鼓動というのはとても大事。
 2018年の平昌(ピョンチャン)大会、22年の北京大会と続きますが、東アジアのスノーリゾートを世界のマーケットを相手に観光資源化していくためには札幌、北海道も両国とタイアップして次の招致に向けて基盤を作って行くことが有効です。東アジアの冬季オリ・パラの総仕上げとして真打ちの札幌、北海道の登場――。2つのオリンピックを如何に上手に利用するかという視点も大事だと思います。平昌大会を訪れた観光客をうまく北海道に取り込んでいくためにも堰八会長が平昌を訪問するのも良いのでは。
 
 ――ところで、外国資本が道内のリゾート施設を保有するケースが増えています。どう考えますか。

 堰八 できれば日本の企業が運営するのが望ましいですが、外資だからダメということにもならない。どこの国の企業であれ、その地域の付加価値を高めるような運営をしてくれれば、私は基本的に良いと思います。しかし、これからニセコやキロロ、トマム以外の観光地も外資ばかりが運営していくようになるのはちょっとどうかな、とも思う。

 外資が所有することができるのなら、日本の企業でもやれるはず。なぜ日本の企業がそこに入って行かないのか、原因があると思うのでそこを解決していくことが必要です。観光特区的なエリアを作って、北海道に投資したらメリットがあるような制度を作れば、より日本の企業が投資をしやすくなる。そういうことも考えてみる価値はあると思います。
 
 溝畑 何らかの補助金や税金を投入して地域の環境整備をしてきたはずですから、そうしたリゾート施設を外資が所有した場合、その地域に付加価値や雇用を生むなどプラスになるかどうかが判断基準になると思います。地域住民とのコミュニケーションが進むのかという面もチェックしていくことが必要です。そこが損なわれると大切な土地や施設が住民のためにならない。

 一方で外資は経営ノウハウやネットワークを持っているところが多い。外資を排除するのではなく、うまく利用する視点があってもいいのかなと思う。気をつけないと、税収や雇用などが損なわれ、好き勝手をやられてしまう可能性もあります。売却の際には地域にとってのメリット、付加価値としてどういうことが期待できるかなど整理をしておいた方が良いのではないでしょうか。
 
 ――本日はありがとうございました。
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