2019年1月31日で閉店した「棒二森屋」(函館市若松町17ー12)跡地の再開発計画が具体化してきた。地権者らが設立した函館駅前東地区市街地再開発準備組合は、「棒二森屋」跡地約1haにホテルやマンション、商業施設を建設する構想を示した。(写真は、昨年1月31日に閉店した「棒二森屋本館」)

 再開発準備組合は地権者らによって19年7月に設立され、同年10月に事業協力者としてイオンモール(本社・千葉市美浜区)と西松建設(同・東京都港区)を選び、再開発計画づくりを進めてきた。

 このほど明らかになったのは、旧本館の表通り側は4階建ての商業施設、仲通り側には25階建てマンション、旧アネックス館には24階建てホテルを建設する構想。ホテルはコンベンションの開催もできるようにして客室数は約240室とする。ホテルと商業施設・マンションの間の市道は廃道にして全天候型広場を整備、飲食店街を設ける。事業費約190億円、2025年度末の完成を予定している。

 旧アネックス館は「函館駅前ビル」に名称変更し、新たに函館の老舗パン店「キングベーク」(函館市亀田本町5ー6)が入ったほか本館にあったテナントなどが集まり1~6階で洋服店、雑貨、時計、書店、カフェなどが営業している。準備組合では22年に解体工事に着手する考え。

 再開発準備組合では、市街地再開発事業として函館市との協力体制も取る。市内では17年2月に竣工した函館駅前若松地区第一種市街地再開発事業の「キラリス函館」(マンション、商業施設、公共施設の地下1階、地上16階建ての複合ビル、総事業費55億円)以来の市街地再開発事業となる。
 


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