コープさっぽろと北海道ロジサービス、余市町・むかわ町・厚真町とローリングストック事業で災害時協定

社会・文化

 コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は2026年8月31日、グループの物流会社、北海道ロジサービス(本社・江別市)と組んで、災害時に自治体に食品などを供給するローリングストック事業について、余市郡余市町、勇払郡むかわ町、勇払郡厚真町と協定を締結した。災害時に、3町に北海道ロジサービスの江別物流センターにストックしている食品などを供給するもので、自治体の自前備蓄を減らすことができ、備蓄コスト低減と災害時の食品安定供給にも繋がる。(写真は、ローリングストック事業に関する協定締結式。右から、コープさっぽろ・大見英明理事長、余市町・齊藤啓介輔町長、むかわ町・栃丸直士町長、厚真町・宮坂尚市朗町長、北海道ロジサービス・岩藤正和社長)

 コープさっぽろは、店舗、宅配など小売業を行うとともに、北海道ロジサービスやアイアイテー(本社・石狩市)などの物流会社をグループに有している。宅配トドックを含めて、約3000台の配送車両が常時稼働しており、全道物流網を構築している。また、北海道ロジサービスの江別物流センターは、店舗、宅配の商品ストック拠点で、先入れ先出し(仕入れ時期が早い商品から先に販売すること)によって、全道供給を支えている。こうした商品ストック機能と物流機能を生かして、今回、ローリングストック事業に関して3町と協定をすることにした。

 具体的には、3町で災害時に必要な食品3万食分(パックごはん、カップ麺、飲料水など15品目)を江別物流センターが通常在庫として保管。先入れ先出しによる日常供給を行っていく中で、常時3万食分を新鮮な状態で保管できるようにする。在庫を余分に抱えることになるため、3町は、それぞれ保管数量に応じた管理手数料を負担金として払う。

 江別物流センターでは、停電時でも作業ができるように非常用発電機を導入するほか、手作業でも対応できる平台仕分けなど、自動化とは対極になるアナログ物流の要素も残しておく。コープさっぽろは、各自治体と災害時物資供給協定を結んでいるケースもあるが、自治体にあるコープ店舗からの物資供給が前提となっており、供給量に限界がある。今回は、江別物流センターからの配送になるため、必要な供給量を十分に確保できる。

 自治体が、食品などを自前で備蓄するためには、保管倉庫の建設やストックスペースの確保が必要。また消費期限が来れば廃棄して、新たに購入しなければならず、食品ロスの増加にも繋がる。今回のローリングストックでは、従来の自前備蓄に比べて半分程度の費用で済み、災害時に供給される物資購入については発災後となるため、国の災害救助法の適用の可能性もあって、平時、有事ともに自治体の負担軽減に寄与する。

 コープさっぼろでは、3町以外にも関心のある自治体にローリングストック事業への受け入れを進め、オールコープで北海道全体を守れるように災害時物流のプラットフォームを構築、防災ハブを目指する。コープさっぽろの担当者は、「今回の取り組みを通じて、北海道初のフェーズフリーモデル(身の回りのモノやサービスを平時だけでなく災害時にも役立つようにデザインする考え方)を目指し、自治体、住民、コープさっぽろの三方良しのモデルを実現していきたい」と話している。

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