プロ野球北海道日本ハムファイターズのドーム用地の一部として札幌市が候補地に挙げている道立産業共進会場(ケーズデンキ月寒ドーム)跡が、日ハム誘致に使えない可能性が出てきた。道は先に策定した跡地利用方針に日ハム誘致は沿わないとしているためで、最悪、ドーム候補地は振出しに戻りかねない。IMG_0955 (2)(写真は、道立産業共進会場)

 2月末、道立産業共進会場を所管する道の農政部長が、八紘学園を訪れた。もともと同会場の土地は八紘学園が所有していたもので、道が今回跡地を売却するにあたっての経過説明だったと思われる。

 その席で、農政部長は昨年10月に策定した跡地利用方針を説明、①公共性の高い利活用②多様な活動が図られる機能の複合化③周辺環境との調和――という考えで売却を進めていくことを示した。

 道立産業共進会場跡地は約12haあり、そのうち約8haは札幌市に売却、残り約4haは道が公募型プロポーザルで売却する方針。この公募型プロポーザルを巡り水面下で学校法人が出来レースを仕掛けていることは先に報道したが、さらに激震が走りそうなのが次の問題だ。

 それは、市が構想する跡地利用による日ハムドーム誘致が振りだしに戻りかねないこと。道は市が進める日ハム誘致に対して、跡地利用方針に沿わないと判断している。農政部長が八紘学園を訪れた際、学園側にその旨を伝達、市に書面で伝えることも示した。

 その後、道と市は跡地利用について①食と農とスポーツの融合による公益性の高い利活用を目指す②2026年冬季五輪・パラリンピック招致で予定していたメディアセンター整備は別の場所で検討する――ことで合意したとされるが、①は日ハムドームを前提にしたものではないようだ。道の農政部長が事実上、日ハム誘致に反対の意向を八紘学園に伝えてから、口も乾かぬうちに前言を撤回することは考えられないからだ。  

 市は、道立産業共進会場跡地約8haと八紘学園から現在、雪堆積場として借りている約5haをドーム用地として借りたい考え。しかし、同学園は道の意向に逆らってまでドーム用地として貸すことはしないだろう。
 道立産業共進会場跡を巡る道と市のチグハグな動きは際立っている。こと日ハムドームの誘致に、道と市にはかなりの温度差があるようだ。果たしてどう着地するのか。
 

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