札幌北広島クラッセホテル(北広島市中の沢)に併設している天然温泉楓楓(ふうふう)に空きスペースを利用した「3坪マルシェ」が登場した。一般的な売店と違い、その日の朝に収穫した地元産野菜や量販店などではお目にかかれない饅頭、特産品など約70種類が並ぶ。温泉の利用客らが頻繁に立ち寄って賑わっている。IMG_8569(写真は、天然温泉楓楓のロビーでマルシェを始めた嘉山修さん)

 この店は、「kitahiro・onsen・marche」(キタヒロ・オンセン・マルシェ)が正式名。オーナーは、大手流通業で商品部や販売部を経験、全国GMSの道内本部で惣菜部をいち早く立ち上げた実績があるフードコンサルタントの嘉山修さん(67)。
 
 嘉山さんがこの店を出すことにしたのは、「スーパーや量販店ではなかなか買うことができない地域の特産品やマチのお菓子屋さんの逸品を身近に届けたいと思ったから。地域にはたくさんの美味しいものがあるのにまだまだ知られていない。その橋渡し役ができたら」と言う。

 3坪ほどの空きスペースを使って、北広島の農家が作った馬鈴しょや枝豆、ヤーコン、ネギなどが格安で並ぶ。岩内の海洋深層水から作った塩や馬鈴しょ加工品、珍味なども揃っているほか、人気の福屋餅菓子舗(札幌市豊平区平岸)のコーヒー大福なども販売している。

 北広島クラッセホテルには、道内、道外の観光客とインバウンドがほぼ3分の1の比率で宿泊している。また、フィットネスクラブも館内に開設されており、日帰り客だけでなく温泉利用者は多い。「仕入れには手間がかかりますが、ちょっとした工夫でホテルや温浴施設にある売店のイメージが変わります。そのきっかけづくりの店になれば嬉しいですね」と嘉山さんは話している。


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