病院のロビーが即席のミニコンサート会場になる――パチンコ・パチスロの新和ホールディングス(本社・札幌市中央区)の主催による第6回札幌医科大学アンサンブルコンサートが12日夕、札医大附属病院1階ロビーで開かれた。入院患者や医師、看護師など約150人が札幌交響楽団弦楽四重奏のメンバーが奏でる心地良い旋律に聴き入った。IMG_8304(写真は、札医大附属病院ロビーで行われた札響弦楽四重奏団の演奏)

 このロビーコンサートは、新和ホールティングスが掲げる「医療・福祉・文化の発展をサポートする」という理念のもと2011年から始まった。札響のヴァイオリンやヴィオラ、チェロの弦楽器奏者4人が、普段は診察を受ける人たちで埋まるロビーをミニコンサート会場にして演奏を披露する。
 
 6回目となる今年のコンサートの奏者は、ヴァイオリンが中村菜見子さんと富田麻衣子さん、ヴィオラは物部憲一さん、チェロは廣狩理栄さんで昨年と同じメンバー。物部さんが曲の紹介や楽器の特徴などを説明。クラシックはモーツァルトの『ディヴェルティメントK136第1楽章』とエルガーの『愛のあいさつ』のみで他は映画音楽や宮崎駿のアニメテーマ曲、ルパン三世のテーマ、世界に一つだけの花など12曲を演奏した。
 
 入院している子どもたちや車椅子の患者たちは、真剣な眼差しで弦が響き合う音を間近に感じ、1曲の演奏が終わるたびに拍手を贈った。アンコール曲は今年7月に亡くなった永六輔作詞で坂本九が歌った『上を向いて歩こう』。1時間の演奏はすぐにフィナーレを迎えた。
 
 新和ホールディングスの新井修社長は、「回を重ねるごとに多くの皆様からお礼の言葉をいただきます。特に感動するのは入院患者さんからお手紙をいただくこと。このロビーコンサートをお聴きになって憩いのひと時を送っていただければ嬉しい」と話していた。
IMG_8295(写真は、演奏会を前に握手する札医大塚本泰司理事長・学長=右と新和ホールディングスの新井修社長)


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