伝説のディスコ、クラブが8年ぶりに復活した。かつて一世を風靡した札幌・ススキノのキングムー。テーマパーク型ダンスクラブ「KING∞XMHU」として新たなススキノのクラブシーンをリードする新名所として幅広い年齢層のハートを掴みそうだ。蘇ったキングムーを運営するケイエムプロジェクト(本社・札幌市中央区)の小林勝範代表取締役(35)にオープン後の状況や今後の展望について聞いた。IMG_4436(写真は、小林勝範代表取締役)
IMG_4388(写真は、歯型のDJブースをそのまま利用したホール)

 ――来店客の反応は如何ですか。
 
 小林 すごくいいですね。以前のキングムーを知っている世代の方が早い時間に来店されます。50代から60代の方は、2~3時間遊んで帰られます。当店にはビュッフェがあるので、若い方からシニア世代の方まで楽しめるのが特徴です。
 実は当初、幅広い年齢層の方が来られることを想定していなかったのです。正直言って、こんなに年配の方が来てくれるとは思っていませんでした。札幌のクラブは、お客様が来店するのが遅いのが一般的なので7時から入って楽しんでくれて9時、10時になると若い人たちに切り替わっていくのは(店にとっても)良い流れだと感じています。
 
 ――テーマパーク型ダンスクラブというコンセプトですが、どういうところが売りになりますか。
 
 小林 分煙化されていて女性に特化したサービスが多いのも特徴なんです。女性が安心して楽しめる場所ですね。セキュリティスタッフの配置も多くしています。フロントでは厳しく持ち物検査などをしており、泥酔者やドレスコードもチェックします。札幌の人はあまり厳しいドレスコードに馴れていないので、たまに入れないお客様もいます。スウェット生地の服やジャージ、サンダルでは当然入れません。
 
 ――どのくらいの人数で運営しているのですか。
 
 小林 今は50人くらい運営しています。満杯にお客様が入ると1000人近くになります。4月30日にオープンして平均すれば1日2000人くらいのお客様に来ていただいています。見えてきた課題は、平日にきちっとお客様に来ていただけるよう様々な企画を考えていくということです。そうした新しいクラブの文化を僕らのやり方で創っていこうと思っています。
 
 ――新しいクラブの方向感とは、どんなものですか。
 
 小林 今までのクラブシーンはあまりイメージが良くありません。それを払拭していきたい。例えば年齢とか見た目とは関係なく誰が来ても楽しめるようにしたい。僕たちはススキノによく来る方たちを敢えて取り込もうとしているのではなくて、クラブに今まで足が向かなかった層にも楽しめる空間を作って行くことを大前提にしています。学生にも気軽に着ていただきたい。
   
 ――DJには大物が来ていますね。
  
 小林 5月11日には世界トップ10のDJ、スティーブ・アオキがゲストで来ました。数万人規模のメーンDJとして活躍しておりこの規模のホールでDJをするのはなかなか見られません。5月21日にはスターナーもゲストでした。6月には全世界で絶大な人気の歌手でDJのハヴァナブラウンが登場します。
 
 —―ところで、館内はリニューアルしたのですか。
 
 小林 日本全国を探してもこれほど堅固で珍しい造形の建物はないでしょう。内部の造りはそのまま使えました。1階のDJブースは、ステージのあった場所と入れ替えて歯型のブースを残しました。1階は全部ホールでしたが、VIPシートとレディスシートを設置、2階は喫煙フロアとVIPフロアにしました。3階にはキングの間とクイーンの間がありますが、とても状態が良かったのでほぼそのまま使っています。
  
 —―札幌市内の他のクラブとの違いはどんな点にありますか。
 
 小林 古代のムー大陸がモチーフの建物なので、クラブは過去、現代、未来の3つを味わえる空間にしました。なかなかこういうクラブはないと思います。東京のクラブにも負けないクオリティがあると思います。
 東京に「ageHa」という大きなクラブがあるのですが、そこのお客様の層は偏っていないんです。それこそリュックを背負ってネルシャツをGパンの中に入れているような方たちも楽しんでいます。そんなクラブにしたい。純粋に音楽が好き、だから行くというような空間を作っていきたいですね。
 

 小林氏は、帯広市出身。15歳で札幌に移ったが、当時のキングムーの存在を知っていたという。ススキノでバーを経営していたが、縁があって今回新キングムーの運営会社トップに就くことになった。「まずは運営を軌道に乗せることが先決ですが、近いうちに野外や大人数の入る場所でフェスをしたいと思っています。また、札幌生まれの初音ミクとのコラボも是非やってみたいですね」。