コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(本社・札幌市)の新役員に石屋製菓(同・同)取締役財務業務部長本間哲平氏(59)が3月末に就任、石屋製菓出身取締役が2人になり経営の関与度合いを強めることになった。同社はこれまで出資者とスポンサーの立場で協力、経営には積極的に関わってこなかった。今回初めて取締役2人を出し、3年連続の債務超過解消など経営改善に取り組む。(写真は、北海道フットボールクラブが運営するコンサドーレ札幌の選手たち)
 
 石屋製菓と同社会長の石水勲氏(68)は北海道フットボールクラブ(HFC)の大株主。石水氏はコンサドーレ札幌サポーターズ持株会(35・56%)に次いで大株主(11・41%)で、石屋製菓は9・53%の第3位株主。
 
 石水氏は、1996年のHFC設立時から取締役を務め、2005年3月から6月までの3ヵ月間だけ代表取締役会長に就いたこともある。石屋製菓は、これまで出資者やユニフォームスポンサーとしてHFCをバックアップしてきたが経営面には関与していなかった。
 
 今年3月22日に行われた株主総会で社外取締役として新たに本間氏が選任され経営陣に加わることになった。HFC取締役は9人でそのうち6人が社外取締役だが、9人のうち2人が石屋製菓出身者となり、同社が経営に積極的に関与することになる。
 
 石屋製菓が2人をHFC取締役に出すことになったのは、コンサ出身の野々村芳和氏(40)を新社長に招聘したのが石水氏だったため。石水氏は野々村氏の社長就任を取締役会で強く後押し、経営面で石屋製菓がバックアップすることを条件にしたとみられる。石水氏は期の途中にも会長に就き代表権を持つ可能性もある。
  HFCは、前期も3740万円の債務超過で3年連続の債務超過。今期から来期にかけてが経営健全化の正念場になる見通し。


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