コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブは、3月末の定時株主総会で野々村芳和氏を取締役に選任し社長就任を決定するが、野々村氏の前に超A級の人物に白羽の矢が立っていたことが分かった。同社関係者がその人物に社長就任を打診していたが、大株主から野々村氏の就任を強く求められ断念したという。(写真は、1月27日に行われた2013コンサドーレ札幌プレビューパーティーで矢萩竹美社長=右と並ぶ次期社長の野々村芳和氏)
 
 北海道フットボールクラブは、今期にJ2降格や今期再び債務超過に陥ることで、北海道新聞社出身の矢萩竹美社長の引責辞任が決まり、昨年末ころから新社長の人選が進んでいた。
 
 同社関係者は、他の株主とともに超A級とされる経済人に白羽の矢を立てアプローチ。実際に社長就任まで打診していた。
 その過程で出てきたのが、元コンサ主将を務め、現在はサッカースクール事業や解説者としてクラッキ代表取締役を務める野々村氏だった。
 
 野々村氏の就任を強く求めたのは大株主の1人。野々村氏はコンサ選手として2季プレー、2001年のシーズンには主将を務めるなどコンサのサポーターには馴染みが深く受けも良い。サポーターを引き付けるには最良の人選と思われるものの経営者としては未知数。
 
 超A級経済人に打診していた同社関係者と野々村氏を推す大株主との間で調整が進み、結果2つの条件を吞むことで野々村氏を社長にすることが決まった。
 
 幻の社長となった超A級の経済人は現在、道外に在住しているが、影響が大きいため匿名とする。また、野々村社長誕生の2つの条件に付いても経営機密に属するため伏せておく。
 
 コンサ開幕戦は3月10日、札幌ドームで栃木SCとの間で行われる。野々村氏が社長として経営を軌道に乗せることができるのか、監督業とは一線を画した経営者としての采配が強く求められる。


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