JR北海道の元取締役で札幌ドーム社長などを務めた瀬戸武氏(73)が、日本野球連盟北海道地区連盟会長に就任した。北海道地区連盟会長には、代々JR北海道の会長、社長が兼務してきたが、瀬戸氏はJR北海道の顧問に就任したうえで地区連盟会長に選ばれた。就任は3月4日付。(写真は、瀬戸武氏)
 
 瀬戸氏は、新得町出身で帯広柏葉高卒。1958年に旧国鉄に入社し貨物列車の車掌を振り出しに労務担当などを経てノンキャリア出身としてJR北海道の取締役(釧路支社長)まで登りつめた。
 
 94年にJR北海道を退任し札幌駅地下街開発社長に就任、当時札幌駅高架化に伴い難航していたステーションデパートのテナント移転交渉をまとめあげた。
 
 2006年には札幌ドーム初の民間出身社長に就任。10年まで4年間、トップとして采配を振るい札幌ドームの入場者増に貢献した。
 その後は一線を退いていたが、日本野球連盟北海道地区連盟会長だった中島尚俊JR北海道社長が自殺、9月から空席になっていた会長ポストに3月4日の同連盟評議員会で選出された。
 
 同連盟会長には大森義弘氏(JR北海道社長、会長を歴任)以降、JR北海道から出すことが慣例になっており、瀬戸氏は3月1日付で総務部顧問に就任、JR籍を持った上で就任した。
 
 瀬戸氏は、帯広柏葉高時代は捕手として甲子園出場を目指した経験があり、旧国鉄時代も社会人野球選手だったこともある。札幌ドーム社長の際には北海道日本ハムファイターズとの関係強化に務めるなど野球との関わりは深い。

「野球が盛んになると子供たちも元気になるし社会も活性化してくる。これまでの野球との関わりを生かして、野球を通じた北海道の地域振興に役立ちたい」と瀬戸氏は抱負を語っている。
 
 道内には社会人野球チームは16あり、企業チームはJR北海道だけ。他は自衛隊やクラブチーム。また、大学や高校、少年、女性など道内の野球関連15団体のトップを兼ねることから、文字通り北海道の野球界を取りまとめるリーダー役を務めることになる。
 任期は2年間。今年は6月17日から札幌円山、野幌総合運動公園を会場に全国の都市対抗選抜12チーム(北海道から1チーム参加)の戦いも繰り広げられる


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