1102パーティ① 学校教育の現場で生徒や学生たちと向き合う教師たちの志を高め成長を共に促していくことを目的にした任意団体「北海道師範塾」の塾頭を務める吉田洋一氏(67、元道教育長)が同塾のホームページで毎日書き続けている『塾頭通信』が600回を超えたことから、同塾では501回目から600回目までを冊子にまとめ、「牛の歩み 六」として発刊した。教育現場で役立ててもらおうと塾生や教育関係者に無料配布している。(写真は、600号記念冊子『牛の歩み 六』を持つ吉田洋一塾頭)
 
「北海道師範塾~教師の道~」は、吉田氏や道教育委員会OBらが2010年11月に立ち上げた任意団体。現役教師や校長のほか教職員OB、教師を目指す学生が塾生として参加しており、教師養成講座や研修会を定期的に開催している。
 
『塾頭通信』は、11年2月20日から吉田氏が教育に関する話題を塾生などに提供する目的で書き始めたもの。同塾のホームページにほぼ毎日アップされ更新されている。新聞などで報じられる事件や社会的な話題、教育問題など幅広い題材を吉田氏の視点でまとめている。1回の字数は1200字程度。
 100回ごとに一冊にまとめ発刊、このほど600回を超えたため501回から600回までを「牛の歩み 六」とした。 
 
 600回目の塾頭通信は「含羞」とタイトルが付けられ、吉田氏は太宰治の《文化と書いてハニカミとルビをふれ》という言葉を引用、「太宰は自惚れやでありながら気の弱い、照れ屋で生来気の弱さを根に持った人といわれていますが、その彼は『ハニカム』事を武器に自分の本音を隠しながら既存の権威に抵抗しようとしたのだと思います」と書き、「私も常に弱者への目配りと権威に対する批判精神、そして何よりもいくばくかの『ハニカミ』を忘れぬようにしなければと思っているところです」と結んでいる。
 
 塾頭通信は11月12日で641回。吉田氏は当面1000回を目標にしている。


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