札幌大学教職員組合は、札大経営側(法人)が6月の一時金を支払わないためきょう30日、道労働委員会に斡旋(あっせん)を申請する。札大教職員組合が札大法人との対立で道労働委員会に斡旋を申請するのは2012年に続いて2度目。また、法人側は12年の件に関連して不当労働行為と認定された一方的な就業規則改正も行っており労使対立が再び激しくなってきた。IMG_6323(写真は、労使対立で揺れる札幌大学)

 今年6月の一時金について組合の要求は1・98ヵ月だが、法人の主張は1・40ヵ月。夏季一時金支給日は6月15日だったが、法人は「組合との交渉が妥結していない」として妥結まで支給延期を組合に通知。交渉に応じない組合に責任を転嫁して組合員の執行部批判を高めるような態度を取っている。
 
 法人と組合は13、14年の夏季一時金を1・98ヵ月で妥結してきたが、今年5月末、法人は1・40ヵ月に引き下げを主張、組合は「引き下げ幅も大きく妥結できる状況ではない」と労使協議は平行線になり労使交渉の道筋が付いていない。
 
 法人は夏季一時金30%減、年間一時金20%減を主張しており、60歳教授では夏季一時金の引き下げ額は50万円を超える。このため、組合員約80人の生活に重大な支障が出るため道労働委員会に斡旋を申請することにした。
 
 札大法人は、12年6月一時金支給でも引き下げを主張、労使合意のないまま修正案を一方的に提示して暫定支給した経緯がある。このため、組合は道労働員会に斡旋を申請、同委員会は組合主張に沿った斡旋案を示した。しかし、この斡旋案に法人が従わなかったことや就業規則の一方的改正で12月一時金を引き下げたため組合は同委員会に救済を申し立て、同委員会は14年10月に法人の行為を不当労働行為として救済命令を出した経緯がある。
 
 今回の一時金の不支給は、救済命令が確実に履行されているかどうかを調査する「履行調査期間中」に起きており、救済命令を無視する法人の行為に組合は非難の声を一層高めている。
 組合は、一時金不支給により組合員の生活不安を解消するため、積み立てている闘争資金の一部を貸し付ける制度を創設、1人50万円を限度に年末まで無利子で貸し付けることにした。
 
 札大理事長は今年5月に佐藤俊夫氏(元副知事、09年8月就任)から太田博氏(元道監査委員)に交代したが、交代理由の一つに労使関係の悪化があったとされている。なお、組合は法人を相手取り不当労働行為を巡って札幌地裁で係争中。


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