6月24日の公示を前に道新の主催で参院選候補5人による公開討論会が21日に開かれた。午後6時から始まったが700人入るホールには空きが目立ち、3割程度の入り。
集まったのは大半が一般市民たちで、業界団体や労組の動員というこうした討論会によく見られる光景はなかった。
政権交代後、初の国政選挙で消費税増税など身近な問題も焦点になっているのに、市民・道民の関心は薄いのかも知れない。参院選は序盤戦から既に中盤に入っているが、投票日の7月11日までに果たして盛り上がるのかどうか。

参加したのは、民主党から徳永エリ氏、藤川雅司氏、自民党の長谷川岳氏、共産党の畠山和也氏、みんなの党の中川賢一氏。オール新人と言うのも珍しいが、長谷川氏はこれまでに2回国政選挙に立候補しており、今回が3回目の挑戦。畠山氏は3年前の参院選にも出馬、今回は2度目の出馬となる。

5氏それぞれが、閉塞感の漂う北海道経済の浮上について持論を披露したが、農業など一次産業と環境、エネルギーといった北海道の優位性を生かした施策で底上げを図ることに言及するものの、新味はなく今までに聞いたことのある話を繰り返し聞かされているという印象が残っただけだった。
会場が沸いたのは、徳永氏が長谷川氏に対して、「よさこいソーラン祭りを始めて札幌の経済効果を高めた人がなぜよさこいを離れたのか。ずっと、よさこいに関わっていた方が良かったのでは。まして自民党でご自分の思いをやり遂げられるのか」と挑発。
長谷川氏は、「確かに今の自民党は時代に合わなくなっている部分もある。私はよさこいをゼロから始めて組織を作ってきたが、もう一度自民党の組織体制を作り上げていくのも私のような若い力ではないか」と返し、当選圏内にいる2人の舌戦が聴衆にはなぜか心に響いたようだった。
投票日に向けて徳永VS長谷川の論争が道民の注目を集めそうな予感を感じさせる一幕だった。

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