23日から始まった道議会一般質問。選挙前に開かれる第一定例会は、質問する道議も答弁する知事も選挙を意識したものになり、与党は応援、野党は批判の空中戦が展開される。そんな中で、トップバッターの質問に立った本間勲道議は、高橋はるみ知事に“告白”する珍場面があった。


 知事選、道議選まで50日を切り、人気の高い高橋知事への抱きつき戦術に議場には声援や失笑が入り乱れた。
 23日から本格論戦が始まった道議会。28日までの4日間は本会議場での一般質問が行われる。4日間で、自民党・道民会議10人、民主党・道民連合8人、公明党1人、フロンティア1人、共産党1人の計21人が449分間に亘って質問を行い、各会派の立ち居地から高橋道政の姿勢を問う。
 トップバッターで質問したのが、高橋道政与党の本間勲氏。本間氏は、自民党・道民会議の政調会長で上川振興局管内選出の66歳、4期。
 知事の政治姿勢や様々な道政課題について知事の答弁を求めた。
 本間氏が強く求めたのが小売商業の振興策。知事は、大型店の撤退によって買い物弱者が増加することを防ぐために大型店を展開する企業などに後継店舗の確保を求める道による独自の条例を制定する考えを表明した。
 そのほか本間氏は、TPP(環太平洋経済連携協定)締約への反対姿勢を確認したり、森林資源の所有者調査を要求したり、高橋道政の光の部分にスポットライトを当てる質問が目立った。
 再質問の最終場面で、本間氏は高橋知事を持ち上げるこんな発言を行った。
「高橋知事の笑顔は道民に希望を与える。私は還暦をとうに過ぎたが、高橋知事に胸のときめきを覚える」――道議会の壇上で、本間氏はこう述べたのだった。
 これには、居並ぶ道議たちも驚いたのか、与党道議の間からは拍手や冷やかしの声援が飛び、野党道議からは冷笑とともに批判の野次が一斉に沸きあがった。
 知事選レースは、道民に圧倒的人気のある高橋知事有利とされ、本間氏も富良野市が合区された上川総合振興局管内で磐石。
 選挙戦で勝ちあがることがほぼ確実という余裕から、知事へのリップサービスになったわけだが、議事録に「胸のときめき」は記録されるのだろうか。


この記事は参考になりましたか?