9月6日未明に起きた北海道の大地震は、北海道全域に大きな被害もたらし続けている。地震によって大きな被害を受けた厚真町や安平町の住民は、未だに続く余震の中で不安と悲しみを一層強めていることだろう。一刻も早い救助が望まれる。北海道大地震(写真は、北海道の胆振地方を襲った大地震を伝える北海道新聞と日本経済新聞。いずれも2018年9月7日付)

 大地震に伴う北海道電力苫東厚真発電所の停止は、道内295万戸という北海道全停電という未曽有の事態をもたらした。停電は、市民生活に加えて企業活動、交通機関に甚大な二次被害を与えている。市民生活と企業活動、移動は密接に結びついており、早急な全道での電源復旧が求められる。

 国土の4分の1以上の面積を占める積雪寒冷地の北海道全域をカバーする北電の経営努力は他地域と違うハンディがあることは理解できる。しかし、今回の全停電はやはり経営陣による人災と言わざるを得ない。企業にとって、BCP(事業継続計画)は不可欠な要素だ。そのBCPがお粗末だったとしか思えない。2年前の夏、北海道を襲った豪雨被害では国道274号が寸断されたが、道東道が通行できたため物流の全停滞は免れた。バックアップ機能を持たせることは、企業や社会活動の根幹だ。

 停電でインターネットもスマートフォンも使えず、冷蔵庫もトイレも役に立たない。病気を抱えている人はさらに深刻な状況に直面している。北電は、日本一高い電気料金を払い続けている道民や企業の信頼を損ねたというほかない。

 一刻も早い市民生活と企業活動の復旧が必要だが、社会インフラを供給する企業としての責任と役割を自覚してもらうためにも北電経営陣は先頭に立って汗を流してほしい。そのうえで不明者の一刻も早い救出と日常を取り戻す努力を北海道一丸となって進めることが必要だ。奇しくも北海道は本年が命名150年の節目の年。こころを一つにして笑顔を取り戻したい。